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ナンバー 主要項目
経済ニュースゼミ(第208号) 2006年6月26日 ゼロ金利政策の解除時期
経済ニュースゼミ(第209号) 2006年6月28日 中国の引き締め政策
経済ニュースゼミ(第210号) 2006年6月30日 WTO閣僚会合
経済ニュースゼミ(第211号) 2006年7月3日 米国の金利引上げ、ゼロ金利政策
経済ニュースゼミ(第212号) 2006年7月5日 日銀短観、ゼロ金利政策の解除
経済ニュースゼミ(第213号) 2006年7月7日 北朝鮮の経済
経済ニュースゼミ(第214号) 2006年7月10日 ゼロ金利政策の解除と公定歩合
経済ニュースゼミ(第215号) 2006年7月12日 株式私設取引所、ゼロ金利解除前夜
経済ニュースゼミ(第216号) 2006年7月14日 ゼロ金利政策の解除、原油価格の高騰
経済ニュースゼミ(第217号) 2006年7月19日 経済財政白書、ゼロ金利解除の影響、中国の経済成長率
経済ニュースゼミ(第218号) 2006年7月21日 コンビニの売上高、米国と日本の金利引上げ見通し
経済ニュースゼミ(第219号) 2006年7月24日 王子製紙の敵対的買収
経済ニュースゼミ(第220号) 2006年7月26日 WTO交渉凍結
経済ニュースゼミ(第221号) 2006年7月28日 王子製紙の敵対的買収
経済ニュースゼミ(第222号) 2006年7月31日 サービス貿易の自由化
経済ニュースゼミ(第223号) 2006年8月2日 王子製紙の敵対的買収
経済ニュースゼミ(第224号) 2006年8月4日 王子製紙の敵対的買収、マネタリーベースが17.8%も減少
経済ニュースゼミ(第225号) 2006年8月28日 米国の住宅市場と景気
経済ニュースゼミ(第226号) 2006年8月30日 王子の敵対的買収の失敗、ユーロ高
経済ニュースゼミ(第227号) 2006年9月1日 酒類販売完全自由化、米インフレ目標導入
経済ニュースゼミ(第228号) 2006年9月4日 ブックオフの経済学
経済ニュースゼミ(第229号) 2006年9月6日 設備投資の動向
経済ニュースゼミ(第230号) 2006年9月8日 アメリカの景気動向と金融政策
経済ニュースゼミ(第231号) 2006年9月11日 7月の機械受注
経済ニュースゼミ(第232号) 2006年9月13日 米国の貿易赤字
経済ニュースゼミ(第233号) 2006年9月15日 グレーゾーンの金利引き下げ
経済ニュースゼミ(第234号) 2006年9月20日 基準地価
経済ニュースゼミ(第235号) 2006年9月22日 米中戦略経済対話
経済ニュースゼミ(第236号) 2006年9月25日 米国の長期金利の急低下
経済ニュースゼミ(第237号) 2006年9月27日 経済関係閣僚の横顔
経済ニュースゼミ(第238号) 2006年9月29日 経済関係閣僚の発言
経済ニュースゼミ(第239号) 2006年10月2日 年金保険料徴収市場化テスト
経済ニュースゼミ(第240号) 2006年10月4日 デフレ脱却論議
経済ニュースゼミ(第241号) 2006年10月6日 NY株が最高値
経済ニュースゼミ(第242号) 2006年10月11日 日米の経済状況
経済ニュースゼミ(第243号) 2006年10月13日 富の興亡
経済ニュースゼミ(第244号) 2006年10月16日 今後の物価動向
経済ニュースゼミ(第245号) 2006年10月18日 米国の人口3億人突破
経済ニュースゼミ(第246号) 2006年10月20日 物価の動向と金融政策
経済ニュースゼミ(第247号) 2006年10月23日 交易条件指数
経済ニュースゼミ(第248号) 2006年10月25日 減価償却制度
経済ニュースゼミ(第249号) 2006年10月27日 米国の金利据え置き
経済ニュースゼミ(第250号) 2006年10月30日 米経済の成長鈍化





講演会等の講師をお引受します



 コラムニストの小笠原誠治が、各種講演会や勉強会での講師をお引受します。講演の内容は、メールマガジン「経済ニュースゼミ」で執筆しているような内容です。

 現実に起きている世の中の経済の仕組みについて分かりやすく知りたいと思っている方々に相応しいお話をいたします。

 お気軽にご連絡下さい。
 講演料等はご相談に応じます。


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 事務所代表:コラムニスト 小笠原誠治
 連絡先:810-0041
      福岡市中央区大名2丁目
 電話:092-751-1367

 メール: cute@columnist-seiji.com

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**********************************
 経済ニュースゼミ   (第208号)  2006年6月26日
**********************************

 こんにちは、seijiです。

 九州の方は大雨で大変です。熊本の益城町というところは、今朝1時間で113ミリも
降ったとか言っています。
 皆さんのところはどうでしょうか。災害には注意して下さいね。

 ところで、23日はサッカー観戦のためマガジンの配信をお休みしましたが‥、とい
っても田舎に帰って見ていただけですが‥。
 最初に1点入れたところまでは出来すぎでしたが、その後は、実力を思い知らされて
しまいました。

 余り明るい話題はないのですが、グッピーが赤ちゃんを産みました。非常にちっこ
いですが、元気ですいすい泳いでいるのが意外でした。

 では、経済ニュースを始めましょう。
 
 
 <本日のメニュー>

1.へーっと言われる貴方に(ゼロ金利政策の解除時期)
2.お薦めメルマガ
3.編集後記






===================================
へーっと言われる貴方に!(ゼロ金利政策の解除時期)
===================================
 日銀の福井総裁の件で、ゼロ金利政策の解除時期が遠のくという見方と早まるとい
う見方があるようです。

 解除時期が遠のくというのは、福井総裁が政府に恩義を感じているからというもの
です。その一方、早まるというのは、そうした見方を否定し日銀の独立性を示すため
にはゼロ金利の解除に早期に踏み切った方が得策だとの考え方に基づきます。

 皆さんは、どのように考えますか?

 では、次の会話を聞いて下さい。


「日銀のゼロ金利政策はいつ解除されると思う?」
「どうしたのですか、先輩」
「だから、ゼロ金利政策はいつ解除されるかと聞いているんだよ」
「まあ、そのうちに解除されるんじゃないでしょうか」
「そのうちだなんて愛想のないことではなく、例えば、7月中とか、9月以降とか言え
ないの?」


「だって、日銀総裁も予断は持っていないと言っているじゃないですか」
「予断は持っていない?」
「予断は持たず、物価の上昇率をよく見極めて判断するということじゃないですか」


「じゃあ、聞くけど‥」
「何でしょう」
「日銀総裁は、20日の記者会見で早めに小刻みに政策対応すると述べているぞ。早め
にと言っているんだぞ」
「それは、物価上昇の兆しが見られたら、手遅れにならないように早め早めに対応す
るという、一般論を述べたまでですよ」
「そうかな」


「先輩はそうは思わないのですか」
「村上ファンドへの拠出の問題があって、政府から援護してもらっただろう」
「そうですね」
「そうなると日銀の独立性はどうなる?」
「それとこれは別問題ですよ。冷静に客観的に判断すべきですよ」
「だろう。にも拘わらず日銀総裁は早めに対応すると発言し、敢えて独立性を強調し
ているんだ」
「そういう見方もできますかね」
「早めに対応するというのは、ちょっと言いすぎじゃないのか」
「まあ、そう言われれば憶測は呼ぶかもしれないですね」


「それに、その2日後には、仮にゼロ%の金利が終わっても、とんとん拍子で金利が上
がるわけでないと言っているけど‥、おかしくないか」
「どうしてです。小刻みに対応するということじゃないのですか」
「小刻みは分るよ。アメリカが0.25%ずつ引上げたように少しずつ上げるというのだ
ろう」
「そうでしょうね」


「だけど、とんとん拍子で上がるわけではないと言っているけど、どうしてそんなこ
とが言えるのだ」
「だから、小刻みに少しずつだから‥」
「だけど、物価がどんどん上がったらどうするのだ」
「そんなに物価が上がる訳ないでしょ」
「それは分らない。いずれにしても、仮に上がったらどうするのだ」
「物価がどんどん上がる訳ですか、じゃあ、金利もそれに応じて引上げないと行けま
せんよね」
「だろう」
「はい」


「にも拘わらず、とんとん拍子で上がるわけではないとどうして言えるのだ」
「今日は、鋭いですね、先輩」
「とんとん拍子で上がるわけではないと言うこと自体予断を持っていることにならな
いのか」
「理屈から言えばそうなりますかね。でも、日銀総裁としては、金利が急ペースで上
がりすぎると経済に悪影響があるので、そのことに配慮しただけではないですか」
「それが事実だとして、マーケットが先走るのが否だというのであれば、資金を放出
して金利が上がらないようにすれば済む話じゃないか」
「なるほど、そうですよね。最近のゼロ金利政策の解除時期を巡る議論は、どうも物
価が今後どうなるかという一番大事なことを抜きにして、思惑だけが先行しているみ
たいですね」



以上




===================================
編集後記
===================================
 今週は、小泉総理がカナダと米国を訪れます。
 専ら米国へのお土産の件ばかりが注目されています。

 だけど、いずれにしてもあの米国のジョハンズ農務長官というのも、とんでもない
人のようですね。

 昔、欲しくもないゴムひもを売る「押し売り」というのがありましたが‥、ジョハ
ンズ農務長官の話を聞いていると「押し売り」という言葉を思い出しました。

 しかし、日本政府は、そういう理不尽な発言に対しても大して反応しないのですよ
ね。マスコミもあまり反応しませんが、それでいいのでしょうか。

 小泉総理もこれで最後なら、アメリカのためにキツイ一言もいうべきです。
 それが言えてこそ、本当の友人です。

 それが言えないことを近隣の国は知っているので、日本をバカにするのでしょう
か。


 
 では、次回まで






**********************************
 経済ニュースゼミ   (第209号)  2006年6月28日
**********************************

 こんにちは、seijiです。

 日銀総裁の問題が少し深刻化しそうな感じですね。政府関係者の発言内容に微妙な
変化が見られ、また、テレビのワイドショーの扱い方にも変化が見られます。

 当初は、民間時代に行なった行為だから‥とか、仕事の出来る人だから‥とかいっ
た論調も聞かれましたが、世間の厳しい批判を背景に福井バッシングにスタンスを変
えつつあるようにも思えます。

 ただ、福井総裁に対する非難の理由として、「国民にはゼロ金利を押し付けて置き
ながら自分は利殖行為をして大儲けした」というのは、何か論理の飛躍があるように
思えます。

 確かにゼロ金利政策は続いていますが、国民は、別に預金を強制された訳ではない
ですし、その気があったら株投資を自由にできたわけですから‥。

 問題の本質は、金融政策に関する機密性の高い情報を握る人が、相場にかかわるこ
とをやっていたということです。

 その意味では儲けていなくても不適切な行為だったわけあり、また、個別の株投資
だけでなく、外貨預金などをすることも適切とは思われません。

 それはそうとして、福井総裁の資産公開の結果ですが、年金が778万円というのを聞
いて、別の意味で驚きを禁じえません。

 年金制度は崩壊したと言われ、その建て直しに躍起になっているのに、3600万円も
の報酬を得る人が、さらに778万円もの年金を受け取る合理性がどこになるのかと、考
えてしまいます。

 年金の受給資格の見直しを行なうべきです。
 今回の問題で、また一段と国民の年金離れが進みそうに見えます。

 
 では、経済ニュースを始めましょう。
 
 
 
<本日のメニュー>

1.へーっと言われる貴方に(中国の引き締め政策)
2.お薦めメルマガ
3.編集後記






===================================
へーっと言われる貴方に!(中国の引き締め政策)
===================================
 
 中国の人民銀行は、最近預金準備率を0.5%引き上げ8%にすることを発表しまし
た。7月5日から実施されるそうです。

 我が国の預金準備率は、金融機関の規模によっても異なりますが、大規模な銀行で
は概ね1−2%台ですから、この8%という準備率が如何に高水準であるかが分ります。

 では、何故それほど強烈な引き締め策がとられるかと言えば、ビルや工場建設など
の過剰投資に歯止めがかからないからとされています。

 1−5月の都市部の固定資産投資の伸び率は前年同期比で約3割増です。また、通貨供
給量(M2)の伸び率も5月は、前年同期比で19.2%の伸びだということです。

 今のところ、消費者物価指数のは低い伸びにとどまっているようですが、早晩イン
フレが起こる可能性があり、中国人民銀行も神経質になっているようです。

 
 では、次の会話を聞いて下さい。



「中国は経済が過熱気味らしいな」
「固定資産の投資が前年と比べ30%も伸びているらしいですから」
「インフレの恐れはないのか?」
「中国人民銀行も心配しているみたいですけど、消費者物価はそれほど上がっていな
いらしいです」
「でも、バナンキ議長や福井総裁ではないが、早目に対応しないとダメじゃないの
か」


「だから、中国は預金準備率を0.5%引上げるらしいです」
「金利を引上げるのではなく、準備率を引上げるのか」
「そうです。預金準備率です」
「でも、それは効果があるのか」
「中国では、今回の引上げによって預金準備率が8%になるらしいです」
「8%ねえ‥」
「先輩、日本の預金準備率はどのくらいか知っていますか」
「確か、そんなに高くはなかったよな」
「そうです。1−2%台といったところですよ」
「じゃあ、中国はとてつもなく引き締めをやっているというのか」
「そういうことですね」


「だけど、それにしては効果がないような気がするけど‥、ところで金利の引き上げ
はしないのか」
「私も気になって、チェックしてみたのですが、1年物の貸出金利を5.85%へ引上げた
とありましたけど‥」
「へー、1年もの貸出金利ね‥、日本のような無担保コール翌日物や、アメリカのFF
レートみたいなものはないの?」
「ちょっとそこまでは調べていませんが‥」
「でも、いずれにしても1年ものの貸出金利が5−6%というレベルでは、それほど引き
締めている感じでもないな」
「それはそうですね」


「じゃあ、やっぱりインフレが心配になるな」
「だから、中国は過熱を退治するために奥の手を使っているようです」
「奥の手?」
「中国政府当局によると、一部の都市では、土地利用の90%が違法らしいのですよ。
だから、そうした違法な開発を洗い出すと、開発に歯止めがかかるらしいのです」
「なるほどね‥、流石中国」
「何を関心しているのですか」
「やっぱり、そういう素朴だけど本気な姿勢がいいね」


「ただ、中国でも、アメリカのFEDを見習うべきだという声も出てきているようで
すよ」
「ちょっと待った!」
「どうしたのですか」
「そういう我が儘は許さない。身勝手はいいが、我が儘はだめだ」
「何のことか良く分らないのですけど‥」
「FEDを見習うということは、小刻みに金利を変動させるということだろう」
「そういうことでしょうね」
「でも、さっきは、1年もの貸出金利をどうとか‥、と言っていたじゃないか」
「だから、コール市場のようなものを整備するんじゃないですか。その上でオペレー
ションを通じた金利操作を行なうと」


「じゃあ、聞くぞ。為替はどうするのだ? 昨年7月に2%程切り上げたが、その後は
殆ど動いておらず、実質固定相場を維持しているに等しいじゃないか」
「まあ、そう言えばそうですね。まだまだ自国経済を発展させるために、人民元を安
くしたいと考えているのでしょうね」


「じゃあ、金利を引上げるのは無理だ」
「どうしてですか?」
「あのな、中国が金利を引上げるとするだろう。そうすると資本の動きはどうなる」
「それは、金利が引き上がると、外国から資本が流入してきますよね」
「だろう」
「ええ」
「まだ、分んない?」
「金利が引き上がり、外国から資本が流入すると人民元が強くなるのですね」
「そうだよ」
「だけど、中国は人民元が強くなると困るのですよね。だから為替市場に介入してい
ますが‥」
「介入してドル買い人民元売りをするとどうなる?」
「そうなると市場に人民元が放出されて、金利が下がるという訳ですか」
「だろう」
「だとすると、引き締めと為替介入というのは両立しないのですね」
「だから、奥の手を使った過熱退治策がいいんだなあ」
「といってもですね」


 あちらを立てればこちらが立たず、まだ、消費者物価の上昇率が穏やかですから余
裕があるようですが、インフレになったらどうするつもりでしょう。そのときの中国
政府の対応が注目されます。

 



★経済ニュースゼミブログ版のお知らせ
 経済ニュースゼミのブログでは、ミタルとアルセロールの合併による巨大鉄鋼メー
カーの件と出生動向調査の件について論評しています。どうぞ読んで下さい。
 http://blog.livedoor.jp/columnistseiji/




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編集後記
===================================
 中国の投資の過熱振りはとても心配されます。経済規模が大きいだけに、世界経済
にも何らかの影響を与えそうだからです。
 一方で、消費者物価指数はそれほど上昇していないみたいですし、都市の失業率は
10%近くもあるとされます。ということは、雇用面でのインフレ圧力は弱いとも思わ
れます。
 投資は過熱しているが、インフレの恐れは小さいというところなのでしょうか。
 いずれにしても、中国でインフレが発生すれば、為替政策に変化が生じる可能性が
あります。


 では、次回まで





**********************************
経済ニュースゼミ   (第210号)  2006年6月30日
**********************************

 こんにちは、seijiです。

 昨日は、キム・ヨンナム氏の記者会見があっていましたが、改めて北朝鮮に対する
憤りを感じてしまいますね。

 キム・ヨンナム氏が、あの手の発言を続けるということは、彼自身が未だに拉致さ
れた状態が続いているということです。

 それにしても、政府は何故行動に移らないのか、そこの点が不可解です。そのこと
をブログに書きました。

 http://blog.livedoor.jp/columnistseiji/


 ところで、小泉首相は訪米中ですが、ブッシュ大統領は、横田さんのことに言及し
ています。ちょっと紹介しますね。

We talked about the six-party talks, and to make sure we remain bound up in

sending a clear message to the leader of North Korea.

 我々は、6者会談につき話をし、北朝鮮のリーダーに明確なメッセージを送り続ける
ことで一致団結することを確認した。


I also talked about one of the most touching moments of my presidency, when

the mom of the abducted daughter came to the Oval Office and talked to me

about what it was like to have a young daughter abducted by the North

Koreans.

 また、自分が大統領として心を動かされた出来事の一つについて話をした。それ
は、拉致された娘さんのお母さんが大統領執務室に来たときのことで、北朝鮮に若い
娘を拉致されるということがどういうことであるのかについて話をしてくれた。

And it really broke my heart. I told the Prime Minister it was -- it was a

moving moment for me. I just could not imagine what it would be like to have

somebody have taken, you know, my daughter -- one of my daughters -- and

never be able to see her again. And the woman showed such great courage, Mr.

Prime Minister, when she came and shared her story with me. It took

everything I could not to weep, listening to her.

 本当に、胸が張り裂けそうだった。そう、総理に伝えた。私にとって胸にジーンと
きた瞬間だったと。誰かが私の娘を奪ってしまうなどということを想像することがで
きるだろうか。奪って行って、もう二度と会えないのだ。その婦人は、私のところに
やってきて私に話をし、意志の強さを見せてくれた。彼女の話を聞きながら、泣きそ
うになってしまった。


 ブッシュ大統領のこの発言に、何か計算があるかどうかは分りませんが、これだけ
のことを述べると、世界中の人々がこの問題に関心を持ってくれると思います。その
ことだけは、まあ、よかったなと感じました。

 
 ところで、このマガジンで先日、日銀総裁が外貨預金をしていたら、それも問題だ
ろうと指摘していましたところ、実は12万ドル程度の外貨預金を保有していたことが
明らかになっています。外貨預金の設定は、民間時代だとしていますが、やっぱり相
当脇の甘い人ですね。




 では、経済ニュースを始めましょう。
 
 
 <本日のメニュー>

1.経済ニュース解説(WTO閣僚会合)
2.お薦めメルマガ
3.編集後記






===================================
経済ニュース解説(WTO閣僚会合)
===================================
 
 世界貿易機関(WTO)の多角的通商交渉の閣僚会合が29日からジュネーブで始っ
ていますが、なかなか妥協点には至りそうもなさそうです。
 交渉開始の2001年から6年目ですが、各国は自らの要求を叫ぶばかりです。

 では、WTOの基本構図はどのようになっているのでしょう。
 大きな構図としては、先進国側と途上国側に分けることができると思います。

 先進国側は、米国、EU、日本などで、鉱工業製品の関税削減、サービス貿易の自
由化促進を主張しています。その一方、途上国側は、先進国側に農産品市場の開放を
求めています。

 ところが、先進国側は、一枚岩ではないのです。先進国側の中で米国が特異な立場
にあるからです。それは米国の農家は、政府から多額の補助金を補給されており、
EUや日本に対し、農産品の関税削減を要求しているからです。

 では、日本やEUは、米国の要求を呑むことができるのでしょうか。それはどうも
難しそうです。それは、日本やEUにも農家が存在し、米国の要求を受け入れてしま
うと、自国の農業が衰退してしまう恐れがあるからです。

 それに日本の場合、今が田植えのシーズンですが、日本の農家がコメを作らなくな
ったらあの水田が消えてなくなることを意味します。しかし、そのことは環境問題を
悪化させ、また、治水対策上の大きな問題につながります。今や農業問題は、農業の
カテゴリーだけでは収まりきれなくなっているのです。

 ただ、そうは言っても、総論としては、自由貿易の促進、保護主義の台頭を阻止す
ることが先進国側の共通認識です。だからこうして通商交渉の努力が行なわれている
わけです。

 では、各国がどのような提案を行なっているのでしょうか。特に利害関係が対立し
ている農産品分野でみてみましょう。

 先ず、関税の削減率ですが、最も高い削減率を提案しているのが米国、次に途上
国、EU、最後が日本です。

      関税削減率

米国      55−90%
途上国    45−75%
EU      35−60%
日本      27−45%

 次に、上限関税率の導入についてみると、米国は、最高を75%に留めよという要求
をしています。それに対して、EUは、100%までとし、日本は、上限関税率の導入に
反対の姿勢をとっています。

 三番目は、重要品目の比率です。重要品目とは、関税削減率の例外が認められる品
目のことです。その重要品目の比率を日本は、15%まで認めて欲しいといっているの
に対し、米国や途上国は1%までしか認められないと言っています。

 こうしてみると、農産品の関税引き下げに一番反対しているのは日本ということに
なります。その反対に農産品の関税引き下げも鉱工業品のように推し進めるべきだと
アメリカは考えているようですが、そのアメリカは、国内の農家に莫大な補助金を支
給しているので、その意味では、アメリカの論理も筋が通ったものではありません。


 こうしてみてくると、利害関係がもろに対立し、妥協どころではなさそうです。

 では、最後にキーワードごとにポイントをまとめましょう。

<農業補助金>
 米国は国内の農家に多額の補助金を補給し、公正な競争を歪めている。特に、途上
国の農業輸出が伸びない原因を作っていると批判されている。

<農業関税>
 農業関税をかけるのは、国内の農家を保護するためであるが、EUや日本は、農業
関税を引き下げ、農産品市場の開放を求められている。

<鉱工業品関税>
 鉱工業品関税をかけるのは、国内の鉱工業を保護育成するため。途上国側は、鉱工
業品関税を引き下げ、鉱工業品市場の開放を求められている。

<上限関税>
 米国が全品目の関税率を一律に75%以下にする上限関税を提案。日本は強く反対。

<関税削減率と重要品目>
 米国が農産品につき、高い関税削減率を主張。日本はそれに反対し、また、関税削
減率の例外扱いされる重要品目の割合も15%まで認めるよう主張。


 なお、我が国のコメの関税は778%となっているとか。とてつもなく高い関税です
ね。それだけ、日本のコメは高いということでしょうか。

 777%と7が3つ並ぶと覚え安い数字にもみえますが、778というと、日銀総裁の年金
額が、778万円だったので憶え易いかもしれません。





===================================
編集後記
===================================

 北朝鮮の拉致問題に言及したブッシュ大統領に対しては、その点については
Thank youと言いたいと思います。

 しかし、牛肉の問題については、

I want to thank you for opening your markets to U.S. beef. I think the

Japanese people are going to like the taste of U.S. beef. As a matter of

fact, I had a good slice of beef last night, and you told me you did, as

well, and you look like you're feeling pretty good. (Laughter.)

 と言っています。

 米国の牛肉に市場を開放してくれてありがとう、だと。じゃあ、今まで日本は市場
を閉鎖していたというのかな、という感じです。日本が閉鎖したのではなく、アメリ
カが危ないものを日本に輸出したからではないですか。

 それにしても、その後の会話も気になります。

 昨夜のビーフは美味しかったね。総理も美味しかったと言ったよね。調子よさそう
に見えるぞ。

 なんか、このお二人の知的レベルを察知するのに十分な会話のようです。
 
 ブッシュ大統領が、プレスリーが過ごしたというグレースランドを訪れる案を部下
たちに披露したとき、事務方は気を失いかけたとされていますが、この二人は、その
面でも共通のものを持っているようです。


 では、次回まで






**********************************
経済ニュースゼミ   (第211号)  2006年7月3日
**********************************

 こんにちは、seijiです。

 今年は、しとしと降る梅雨ではなく、どばーっと降る梅雨みたいです。特に熊本の
方でよく降っているみたいですが、皆さんのところは如何ですか。

 ところで、日米首脳会談ですが、小泉さんは世界中ですっかり有名になったのでし
ょうね。あれだけ歌を歌えば‥、しかもお酒は入っていないのですから。

 それはそうと、中国のことも話題になったようです。
 中国といえば、6月7日に配信のこのマガジンで、対中円借款再開の謎について少し
書きました(具体的にはブログで述べました)が、やっぱりあの推測は当たっていた
と感じました。

 何故、この時期に対中円借款を再開する決定をしたのか。

 みんな不思議に思いました。閣僚メンバーの中川大臣ははっきりと不満の意志を示
しています。

 それに対し、小泉首相は、「総合的に考えて」と答えました。

 そこで私は考えた訳です。
 小泉さんのことですから、これはアメリカが関係しているに違いないと。そういえ
ば、訪米が近まっているが(その時点で)、米国議会では、日本と中国の関係悪化を
懸念する声が出ている。これは、訪米を前に、事務方やアメリカから何らかのアプロ
ーチがあったのではないかと。

 アメリカからは、なんでもいいから中国とはもう少し巧くやってくれと言われたか
もしれません。

 ところが、靖国神社参拝だけは止める訳にはいかないというのが小泉首相の考えで
す。しかし、何も努力しないと、アメリカから怒られると。そこで、靖国問題以外で
譲歩する案を考え付いた訳です。それが、円借款の再開だったのです。これはお金が
拘わることですから、単なるリップサービス以上のことです。そうすると、日本は相
当の譲歩をしているように外見上見えるわけです。それでも中国側が硬直的な姿勢を
とり続けると、今度は中国の方が悪いのではとなる‥、これが小泉首相の作戦だった
のでしょう。

 そこで、小泉首相は、靖国参拝だけの理由で中国側が硬直的ないのは理解できない
と強気の発言をすることができたのです。

 ここまで考えると小泉首相の「総合的に考えて」というのは、本音のことであった
気がします。

 ただ、いずれにしても思うのは、こうしたことをマスコミはどうして報じようとし
ないのでしょうか。

 私の推論が当たっているかもとお思いの方は、ブログを訪れて下さい。でもって、
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では、経済ニュースを始めましょう。
 
 
 <本日のメニュー>

1.経済ニュース解説(米国の金利引上げ)
2.へーっと言われる貴方へ!(ゼロ金利政策)
3.編集後記






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経済ニュース解説(米国の金利引上げ)
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 米国が04年6月以来の17度目の金利引き上げを決定しました。FFレートの誘導目標
が、5.25%に引上げられました。

 最近の米国の金利引上げの特徴は、1回当たりの引き上げ幅が0.25%と決まってしま
ったことです。従って、0.25%×17=4.25%です。

 FFレートが最も低かったときが1.00%だったので、今回5.25%になったということ
です。

 我が国は現在もゼロ金利を採用していますが、アメリカで最も金融を緩和していた
ときには、1%金利政策を採用していたという言い方ができるかもしれませんね。

 ところで、今回の金利引上げはマーケットが完全に織り込み済みのものであり、ま
た、その声明内容も、金利引き上げに傾きがちなタカ派的イメージが薄くなっている
ような気がします。

 それは、ついこの間までバナンキ議長(日本人は、バーナンキと発音しますが)
が、物価の上昇率がエコノミストの許容範囲を超えていると明言していたのが、そう
した表現がなくなり、金利の引き上げが今後あるかどうかは、物価と経済成長の動向
次第だと述べたにとどまっているからです。

 原文は次のような表現になっています。

The extent and timing of any additional firming that may be needed to

address these risks will depend on the evolution of the outlook for both

inflation and economic growth, as implied by incoming information.

 こうした表現に変更になったのは、なにか認識に変化が生じたからでしょうか。

 恐らくそうではありません。マーケットとの対話が巧くいっていないと批判された
FRBが、敢えてそうした言い回しにし、マーケットを安心させただけなのでしょう。

 従って、バナンキ議長の態度に特段の変化はないと見るべきです。

 バナンキ議長は、インフレ目標論者だということで有名です。それまでのグリーン
スパン議長は、インフレ目標値の導入に否定的で、政策判断の裁量を認めるべきだと
していました。それに対し、バナンキ議長は、そうした裁量はむしろマイナスの要素
が大きいと考えているのです。従って、バナンキ議長にすれば、今後金利を引上げる
かどうかは、全く経済指標次第なのです。ですから、これで金利引き上げが打ち止め
になるとも、継続するとも言えないのです。

 ただ、マーケットは、そうした議長の考え方にまだよく慣れていないのです。金利
の引き上げの可能性が、基本的には経済の動向次第とは言いながらも、マーケット
は、その経済の動向が今後どのようになるかという見通しについても、FRBに示しても
らいたいと考えているのかも知れません。

 ただ、いずれにしてもマーケットがそのような考え方をするのであれば、米国にお
いてはインフレ目標値を導入しても巧く機能しない可能性が強いと思います。


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へーっと言われる貴方に!(ゼロ金利政策)
===================================

 我が国ではゼロ金利政策がいつ解除になるかに関心が集まっています。

 与謝野大臣は、いつまでもデフレが続いていると言っていていいのかと述べ、ゼロ
金利政策の解除には柔軟な姿勢を示していますが、安倍官房長官などは、ゼロ金利政
策を継続すべしとの考えのようです。

 それはそうと、では、ゼロ金利政策って何?と聞かれてどの程度正確に答えること
ができるでしょうか。

 皆さんは大丈夫ですか。

 では、次の会話を聞いて下さい。


「よしこ、ゼロ金利政策って、どういうことよ」
「ああ、先輩ですか。ゼロ金利政策は、金利をゼロにすることでしょ」
「そのくらい分っているのだけど‥」
「先輩、ゼロ金利といっても、全くゼロというのではなく、ほぼゼロということです
よ」
「それも分っているのだけど‥」


「じゃあ、何が分んないのですか?」
「だから、何の金利?公定歩合がゼロなの?」
「公定歩合‥」
「あら、よしこも知らないのか」


「公定歩合は確か0.1%だと思いますけど‥、ゼロ金利政策というのは、公定歩合を念
頭に置いたものではなくて、コール市場の金利を対象にしたものだったと思いますけ
ど‥」
「コール市場?」
「アメリカではフェデラルファンドレートというのがあるでしょう」
「フェデラル?その前に、コール市場って、何よ」
「先輩、準備預金制度って知ってます?」
「銀行が集めた預金のうちの一部を日銀に預けておく制度よね」
「そうですよ。ある程度の余裕がないと、預金者が急に引き出しに来たときに対応で
きないし‥」
「というか、準備率を上げ下げして、金融を緩和したり引き締めたりする目的がある
のでしょ」
「なんだ、よく知っているじゃないですか。じゃあ、話は早いわ」
「どういうことよ」


「だから、各銀行は、日銀に必要額を預けて置かなくてはいけないのですけど、資金
繰りによっては預ける資金が不足することがあるんですよ」
「それは分るわよ。余るところもあるしね」
「そうそう、その足りない銀行と、余った銀行がお金を融通し合う訳ですよ。それが
コール市場。その代表の金利が無担保コール翌日物だったと思いますけど‥」


「無担保コール翌日物?それ日本語?」
「お金の貸し借りに担保がついてないから無担保」
「そういうことか」
「で、コール市場のお金のやりとりで期間が翌日までということです」
「そんなに短いやり取りなの? 面倒くさくないの? もっと長くすればいいのに」
「お金の過不足は日々変化するので、1日単位で考えないといけないんですよ。勿論、
最初からずーっと資金が不足するとか余ると分っていれば、長期の貸し借りをしても
いいのでしょうけど‥」


「そういうことか。よく分ったわ。その無担保コール翌日物の金利がほぼゼロなの?」
「そうですよ。ちょっと前までは0.001%だったのですけど、最近は少し変動していま
す。だけど、0.1%を超えないようにするのがゼロ金利政策だとしているみたいです
ね」


「よしこ、ねえ、コール市場は、資金に余裕がある銀行とそうでない銀行が融通し合
うのでしょ。その金利をどうして日銀が動かすことができるの?」
「先輩オペって、知っていますか?」
「オペは手術のことでしょ」
「じゃなくて、金融の話ですから」
「オペね‥」
「日銀が債券や手形を手中銀行から買い上げて資金を放出したり‥という話ですけ
ど‥」
「ああ、そのオペレーションのことか」
「ああ、よかった」
「で、そのオペレーションがどうしたの?」


「だから、コール市場で資金需給がタイトになると、日銀がオペを実施し、コール市
場に出回る資金が潤沢になるように操作するのですよ。そうすれば、無担保コール翌
日物の金利が0.1%未満にしておくことが可能なのですよ」
「じゃあ、その金利を引上げるには?」
「その時は、売りオペをするのですよ」
「売りオペ?」
「だから、日銀が市中銀行に債券や手形を売って資金を回収するのですよ」
「そうか。そうなるとコール市場の資金需給がタイトになり金利が上がっていくのか」
「そういうことですね」


「じゃあ、アメリカの金利引上げもそれと同じこと?」
「アメリカも基本的には同様の手法でFFレートを誘導しているみたいですけど‥」
「じゃあ、今度金利が5.25%に上がったというのは」
「FFレートが5.25%になるように誘導しようということですよね」
「公定歩合とは違うのね」
「アメリカの公定歩合は、1%高い6.25%ですから」
「へーっ、アメリカの公定歩合は6.25%なの」
「FFレートが5.25%で、公定歩合は6.25%」


「あのね‥」
「まだ質問ですか?」
「何で公定歩合の方が金利が高いの?」
「それは、市中銀行間の資金の過不足は、自分たちで調整しなさいというのが基本で
あって、それでも資金不足をカバーできなかったときに連銀が面倒見るけど、そのと
きは罰則金利の意味合いで金利が少し高くなると習ったような気がしますけど‥」
「よく知っているね」


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編集後記
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 WTOの交渉が何の妥協も見出されないまま難航していますが、どうして少しは柔軟な
姿勢が示せないのか不思議な気がします。
 やっぱり、バックに相当の発言力を持った農業関係者が存在しているのでしょう
か。

 ただ、それはそうと私自身は、日本の国土にはいつまでも水田が存在し続けなけれ
ばいけないと思っていますが‥。

 少し位価格が高くても日本のコメが競争力を持つためには、安全と味が鍵になると
思います。そのためには環境に配慮した農業により軸足を移すことがポイントになる
と思います。

 アメリカでも水害があっているようですね。



 では、次回まで





**********************************
経済ニュースゼミ   (第212号)  2006年7月5日
**********************************

 こんにちは、seijiです。

 今朝目が覚めテレビをつけると、北朝鮮がミサイルを発射したとやっていました。
ついにやったかという感じです。
 そして政府は、経済制裁を決めました。でも、今のところ、マンギョンボン号の寄
港禁止措置だけのようです。

 私は、北朝鮮に対し経済制裁を発動すべきだという考えでしたので、やっとそれが
叶った格好ですが、遅すぎます。

 それから、経済制裁には効果がないと、よく言われることがありますが、それは間
違っています。大いに効果があるのです。それでも効果がないと主張するのであれ
ば、効果のある制裁をすればいいだけのことです。

 それはそうと、今回何故、北朝鮮はミサイルを発射したか。
 それは、恐らくアメリカに対し、北朝鮮の武力を誇示することにあったと思いま
す。そのことは、アメリカの独立記念日に発射したことからも察せられます。

 北朝鮮側は、アメリカが課した金融制裁によって25億円ほどの資金が使えなくなっ
ているともされています。たったそれだけでも困ってしまう国家なのです。だとすれ
ば、日本から北朝鮮に向かう膨大な資金の流れを止めれば、とてつもない効果がある
と思われるのですが‥。


 では、経済ニュースを始めましょう。
 
 
 <本日のメニュー>

1.経済ニュース解説(日銀短観)
2.お薦めメルマガ
3.へーっと言われる貴方へ!(ゼロ金利政策の解除)
4.編集後記






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経済ニュース解説(日銀短観)
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 ゼロ金利政策の解除を巡って議論がヒートアップしています。その理由のひとつ
が、先日発表になった日銀短観の調査結果です。

 どんな結果になっていたのでしょうか。

 先ず、日銀短観ですが、日銀が民間企業の景況感や設備投資動向、収益状況などを
把握するために3ヶ月ごとに実施している調査です。調査対象企業は約1万社で、今回
は5月31日から6月30日までの企業側に回答してもらっています。

 さて、その調査結果ですが、大企業のうち製造業の現状の景況感は+21、非製造業
は+20となっています。

 景況感などは、「良い」との答えから「悪い」との答えを差し引き、それを指数化
したものです。

 従って、プラスの値となっているのは、それだけ「良い」と答えた企業が多いこと
を意味します。

 いずれにしても、大企業では景況感が相当良い状態になっています。ただ、中小企
業などを含めた全規模では、製造業で+12、非製造業で2ですから、巷間言われるよう
に、零細中小企業などは厳しい経営が続いていることが窺われます。

 ところで、注目されている設備投資ですが、2006年度の設備投資計画が、前年度に
比べ、大企業では製造業が16.4%の増加、非製造業が8.9%の増加、大企業全体で
11.6%の増加となっています。

 これだけ設備投資が伸びると、GDP全体でも相当の伸びを示すことが予想されます。

 このように設備投資が2ケタの伸びを示しているというのが、今回ゼロ金利政策解除
を決定する理由として指摘されているのです。

 日銀の福井総裁は、「設備投資が行き過ぎ、経済がさらに上振れていく場合には、
いずれ反動がくる可能性が高い」として、息の長い経済回復を実現する意味でも早め
の対応が必要とのスタンスのようです。

 新聞などは、設備投資が2ケタの伸びということについて焦点を当てています。た
だ、注意すべきは、それは飽くまでも大企業の数字であって、全産業の全体では、
6.2%の伸びにとどまっていることです。


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へーっと言われる貴方に!(ゼロ金利政策の解除)
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 前回も、ゼロ金利政策について触れましたが、それは一つにはその日の日経の夕刊
の予告で、ゼロ金利政策について扱うとあったからです。で、予定通り、ゼロ金利政
策の解説が、ほぼ1面を使って行なわれていましたが、あまり素人には分かり易いもの
ではなかったようです。それにやや気になる記述もありました。

 こんな風な記述です。
「では、ゼロ金利政策の「ゼロ」とは‥‥。    日銀は、現在、翌日物金利がゼ
ロ近辺になるように誘導しています。これがゼロ金利政策です」

 この記述だけで、ゼロ金利政策が理解できる人は、そもそもこんな解説記事など必
要がない人々でしょう。逆に、素人からすれば、こんな解説を聞いても何のことか分
らないと思います。

 いきなり翌日物金利と言われても、「はて‥」という感じです。
 しかも、金利というからには、貸す人と借りる人がいる筈ですが、誰が貸し手で誰
が借り手かを説明していないので何のことか分りません。やはりコール市場について
説明することがゼロ金利政策を説明する上での必要事項になっているようです。

 それから、こんな記述がありました。
 「日銀は翌日物金利をゼロ%近辺から0.25%に引上げる時期を探っています。これ
がゼロ金利政策の解除ということです」とあります。

 日経新聞のことですから、間違いだとは言いませんが‥、でも、少し問題がある記
述かもしれません。

 というのは、ゼロ金利政策というのは、あくまでも無担保コール翌日物を0.1%以下
に誘導しようという政策のことですから、それが0.25%まで上がらなくても、0.1%を
少しでも超すように状態になると日銀はゼロ金利政策を解除したと見做されるからで
す。

 では、何故日経は、0.25%まで引上げると言っているのでしょうか。それは、前回
といっても2000年夏の出来事ですが、ゼロ金利政策を解除したときに、誘導目標を
0.25%に引上げたからです。

 そういう意味では、日銀自身も、ゼロ金利解除は、0.25%を目指すことと認識して
いるかもしれませんが、論理的には、0.1%を超える状態が出現すればゼロ金利は解除
されたと考えることもできます。

 では、次の会話をどうぞ。


「よしこ、やっぱりゼロ金利政策は解除されそうだわね」
「短観の結果も、強気の数字が出ていますからね」
「あら、そうなの」
「先輩、設備投資が2ケタの伸びだそうですよ」


「ところで、よしこは、ゼロ金利政策は早く解除した方がいいと考えているの?」
「私は別に‥」
「偉い先生方は、意見が分かれているみたいね」
「政治家のことですね」
「私ね‥、どうして大臣どうしで意見が分かれるかわかんないよね。仲悪いの?」


「ゼロ金利政策を継続すべきという考えの人たちは、景気回復に冷や水をかけては元
も子もないと考えていると‥」
「それはそうよね。やっと景気がよくなりつつあるわけだからね。だけど、反対派の
人はどんなことを考えているの。景気が少し位悪くなってもいいと思っているの?」
「そうじゃないみたいですよ。景気回復に冷や水をかけることはしたくはないけ
ど‥、だけど、あまり金融を緩和し続けると、インフレになってしまうかもしれない
と。そうなると、経済が混乱してしまい、それこそ元も子もなくなるから‥と」


「ああ、分った。息の長い景気回復を望んでいるのね。だったら、ゼロ金利政策の解
除も悪いことじゃないわ」
「ですよね」
「だから、どうしてあそこまでムキになっているのかなと思うのだけど‥」


「問題はインフレの恐れがあるかどうかですよね」
「インフレね‥」
「今のところ消費者物価指数の伸びは0.6%と、1%にも満たないですからね‥」
「じゃあ、まだゼロ金利を解除しなくてもいいということ?」
「だけど、金融政策が効くのには時間がかかるので、実際に物価が上がりだしてから
対応しても手遅れだという意見が‥」


「そうか。じゃあ、物価がどうなるかを見通すことが必要なのね」
「そうなんですよ」
「でも、それって、難しそうに見えるわね」
「だから、日銀政策委員会があるのでしょうね」
「だけど、その日銀に政府の偉い人は文句をつけているのでしょ。その人たちは、十
分な見通しが立っているのかな」



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編集後記
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 アメリカの独立記念日にミサイルを発射するからには、アメリカに対する示威行為
なのでしょうね。
 それに、ミサイルの飛んで行った方向も微妙です。もう少し日本に近いと反応はも
っと厳しかったでしょうが、少し北の方を向いているみたいで‥。

 北朝鮮は、米国に金融制裁を解除してもらいたいという気持ちがあるのかもしれま
せんが、案外、厳しい態度に出るのを深層心理として望んでいるのかもしれません
ね。

 
 ところで、今年の梅雨はよく雨が降りますが、水害も出ているようです。皆さんも
気をつけて下さいね。



 では、次回まで






**********************************
 経済ニュースゼミ   (第213号)  2006年7月7日
**********************************

 こんにちは、seijiです。

 北朝鮮が、日本が経済制裁を停止しないと破局的な結果を招きかねないと言ってい
ます。
 だけど、今回のミサイル発射について日本もアメリカも無視したとしたら、北朝鮮
はどんな対応をしたのでしょうか。

 日本やアメリカに構ってもらいたくて、発射したのではないでしょうか。
 だとすれば、日本が経済制裁に踏み切るのも半ば織り込み済みの話です。それをわ
ざと怒ってみせて。

 そうやって考えると、北朝鮮の狙いは、アメリカの金融制裁を早期に解除してもら
い、早く日本からの援助を引き出したいということでしょうか。

 しかし、それはありえない話です。
 日本としては、北朝鮮の独裁体制が続く限り、経済支援を行なうことはないのだと
明確にすべきです。

 北朝鮮のミサイル発射についての各国の対応は
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1.経済ニュース解説(北朝鮮の経済)
2.お薦めメルマガ
3.編集後記



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経済ニュース解説(北朝鮮の経済)
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 今日は北朝鮮の経済について見てみましょう。

 先ず、北朝鮮の人口ですが、2250万人ということですので、日本の約1/5といったと
ころです。
 GNIは、208億ドルとされますから、2兆円強で、日本の1/250といったところでしょ
うか。1人当たりのGNIは、914ドルです。日本と比べれば、1/40-1/50といったところ
です。因みに韓国と比べれば約1/15ということです。

 主要貿易相手国は、中国、韓国、タイ、日本の順です。
 輸出(2004年)は、10.2億ドル、輸入は18.4億ドルとされていますから、貿易収支
は赤字で外貨事情が厳しいのが想像されます。そして外貨不足の故、経済成長の原動
力となる生産設備のメンテナンスや拡充が困難になっているものと想像されます。

 この点、外務省も、「エネルギー・原材料・外貨の不足、生産施設の老朽化等で低
成長経済構造から脱することができないのが実情」としております。

 また、米国は金融制裁を課していますが、それによって凍結された銀行口座は2400
万ドル(約28億円)とされています。この凍結された分は、スカッドミサイル6基分で
す。というのも北朝鮮のスカッドミサイルは、1基約4百万ドルだからです。

 まあ、こうして北朝鮮の経済について少し見ただけでも、相当困窮していることが
察せられます。

 北朝鮮がミサイルを発射したのは、いろんな説明が可能かもしれませんが、この経
済的困窮から抜け出したいための戦略なのでしょう。

 先ず、北朝鮮の軍事力について認識してもらい、米国に態度を軟化してもらう。具
体的には、金融制裁を解除してもらう。

 そして、日本にも態度を軟化してもらい、中国や韓国のように経済支援を実施して
もらいたいと。

 しかし、日本は北朝鮮に明確に示すことが必要です。
 北朝鮮の脅かしによって、日本が経済支援を行なうことはありえないと。日本が北
朝鮮に支援を行なうことがあるとすれば、拉致問題を速やかに解決し、民主国家に移
行することだと。

 しかし、北朝鮮がそうしたことに気が付かないのは、中国や北朝鮮が援助を行なっ
ているからです。

 そして、中国が行なう援助の源は日本からの借款かもしれません。
 それでも、日本は中国への円借款を再開するのでしょうか。
 

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編集後記
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 北朝鮮のテポドン2は、ハワイの方を目指していたとされています。今のところ、
アメリカのホワイトハウスのホームページを見る限り、北朝鮮の問題について冷静を
装っていますが、次の発射で、ハワイ近くまで到達するとアメリカの雰囲気も大きく
変わってくることが懸念されます。
 北朝鮮は一か八かの賭けに出ているのでしょうか。


 日本の女性の3人に1人は発射の時の勢いに不満を感じているの、とでも北朝鮮に伝
えたらどうでしょうか。

 「ブッシュー」と言って、ブッシュ大統領の登場!

 「でちゃったわね」

 雨が続きますが、もうそろそろセミが鳴き始めますね。


 では、次回まで






**********************************
 経済ニュースゼミ   (第214号)  2006年7月10日
**********************************

 こんにちは、seijiです。

 韓国の政権は、北朝鮮のミサイル発射について日本は騒ぎ過ぎだと言っています
が、日本は極めて冷静ですよね。
 もう少し怒ってもという位です。

 それに比べ韓国のマスコミの方が、過激な報道振りのような気がします。国民も北
朝鮮のリーダーの絵に火をつけるなどして興奮しています。

 ところで、張本人の北朝鮮は、「目には目を、歯には歯」をみたいなことを言って
いますが、日本がやっているのは、マンギョンボン号の入港禁止位で、今後強化され
たとしても、貿易の禁止や送金の禁止くらいの措置ですから、それに応じた対抗策を
とってもらいたいと思います。

 送金を停止したくらいで打ち込まれたらたまったものではありません。

 それに送金停止になって喜ぶのは、日本でパチンコ屋さんなどをやってお金を貯め
ている北朝鮮の人たちではないでしょうか。

 お金を送らなくてもいい理由がつく訳ですから‥。

 まあ、それにしても、中国の動きをみていると、今や北朝鮮と仲良くすることで享
受している恩恵を放棄したくないがための非難決議採択反対なのではと思ってしまい
ます。

 拉致問題をどのように考えているのか、中国の考えを聞いてみたいものです。



 北朝鮮のミサイル発射については
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 では、経済ニュースを始めましょう。
 
 
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1.経済ニュース解説(ゼロ金利政策の解除と公定歩合)
2.お薦めメルマガ
3.編集後記



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経済ニュース解説(ゼロ金利政策の解除と公定歩合)
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 今週の13日、14日に日銀の金融政策決定会合が開催されます。
 問題のゼロ金利政策解除が議論される予定です。

 ところで皆さん、仮にゼロ金利が解除されると公定歩合はどうなると思いますか?

 次から選んで下さい。

(1) ゼロ金利が解除されるので、公定歩合はほぼゼロの水準から脱出する。
(2) ゼロ金利が解除されるといっても直接には公定歩合とは関係ない。

 2択ですから、そう難しくはないでしょう。
 熱心な読者の方だったら簡単な問題かもしれませんね。

 ゼロ金利政策という場合の金利は、コール市場のオーバーナイト金利を意味してい
ます。従って、ゼロ金政策解除といっても直接公定歩合と関係するものではありませ
ん。

 では、コール市場のオーバーナイト金利とは何でしょうか。
 
 民間の金融機関は、準備預金制度の下で、日銀の当座預金勘定に一定額を日々積む
ことが要求されています。そして、その資金繰りに過不足が生じるときは、お互いに
融通し合うっています。これをコール市場といい、短期金融市場とも呼ばれます。

 民間銀行は、このように第一義的には、資金の過不足の調整を民間銀行同士で行な
っています。そしてそれにかかる主要な金利がコール市場のオーバーナイト金利、即
ち、無担保コール翌日物というものです。

 そして、日銀は、この金利をほぼゼロパーセントの水準にするようにオペレーショ
ンを実施している訳です。

 米国の制度も似たようなもので、米国が金利引き上げを決定したという際の金利
も、このコール市場の金利と似たフェデラルファンドレートを指しています。

 では、公定歩合とは何でしょうか。
 公定歩合は、日銀が直接民間の金融機関にお金を融資する「補完貸付制度」に適用
される金利のことです。
 補完貸付制度は、ロンバート型貸出制度とも呼ばれ、2001年から導入されたもので
す。因みに、年配のおじさんたちが若い頃勉強した内容とは少し変わって来ていま
す。


 ところで、補完貸付と言っていることからも推測できるように、金融調整の中心は
あくまでも、オペを通じコール市場の金利を誘導することです。

 では、コールレートと公定歩合の関係はどのようにあるべきかというと、公定歩合
はコールレートの変動の上限を画するものとされています。

 そう言われると、日銀のゼロ金利の定義が理解しやすくなります。

 というのは、日銀は、「ゼロ金利とは、無担保コール翌日物が0.1%以下の状態を指
す」と定義する一方で、公定歩合は0.1%とされているからです。


 ゼロ金利政策が解除されれば、無担保コールは0.25%に引上げられると見られてい
ますが、仮にそうなると、公定歩合も0.25%に引き上がられると考えられます。

 ところが、こうした考え方には異論があるようです。

 その一つは、無担保コール翌日物のレートが0.001%で長く推移していたことから、
公定歩合は、コールレートよりも0.1%ほど高い状態が続いていたので、それからすれ
ば、コールレートが0.25%に引上げられるならば公定歩合は0.35%になるのではない
かという考え方です。

 もう一つは、そもそも公定歩合は、コールレートよりも0.25%高いのが通常の姿で
あって、現在のように、その乖離幅が0.1%に縮小したのは、異例の量的緩和策を採用
したことに関係している。従って、金融政策を正常化するというのであれば、コール
レートが0.25%になるのであれば、公定歩合は0.5%になるべきだというものです。

 この点、皆さんはどのように考えますか。
 少し考えた上で、今週末の政策決定会合の結論を聞くと大変興味深いものになるか
もしれません。






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編集後記
===================================
 今週末にはサミットがあり、北朝鮮問題が議題になりますが、その前に国連安保理
の議論がどういう結論になるかが興味深いですね。

 北朝鮮は、リーダーが交替しないことには展望が開けないと思うのですが、ダメ元
で、サミットでリーダーに対し、退任勧告を行ったらどうでしょうか。


 では、次回まで






**********************************
 経済ニュースゼミ   (第215号)  2006年7月12日
**********************************

 こんにちは、seijiです。

 北朝鮮に対する非難決議の件で、アメリカの態度が軟化しつつあるのではと報道さ
れています。
 米国内にも中国寄りの立場の人がいるので、そうした影響があるのかもしれませ
ん。
 ただ、よく考えたら、今回の決議案ですが、経済制裁のみならず軍事的行動まで含
めたのが余計だったのでしょうね。
 それに日本は、そもそも国際間の紛争を武力行使で解決することはしないと憲法で
決めている訳ですから、経済制裁一本でいくことを提案すべきではなかったのでしょ
うか。

 詳しくは
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 ところで、日銀の金融政策会合が明日開催されます。2日間ですが、政府関係者の発
言を総合すると、ゼロ金利政策は解除されると見込まれます。

 与謝野大臣は前から理解を示していましたが、武部幹事長までも、「日銀を信頼し
て任せるべきだ」と述べているからです。しかし、谷垣大臣はまだ、解除すべきでは
ないとの意見みたいですが、内心は解除されても止むを得ないと考えているようです
ね。その代わり、長期国債の日銀引き受けの額を減らすようなことは止めてくれとい
う作戦のようです。

 みなさん、そう思いませんか。

 では、経済ニュースを始めましょう。
 
 
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1.経済ニュース解説(株式私設取引所、ゼロ金利解除前夜)
2.お薦めメルマガ
3.編集後記




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経済ニュース解説(株式私設取引所、ゼロ金利解除前夜)
===================================
<株式私設取引所>
 三菱UFAフィナンシャル・グループ系のカブドットコム証券は、8月にも私設の株式
取引システムを開設するとあります。11日に金融庁から認可を得たというのです。

 ところで、私設の証券取引所とは何でしょうか。証券取引所のこじんまりしたもの
のようです。
 でも、何故?と思う方も多いと思います。 株の取引といえば、東証を通してやる
のが普通であり、それで特段の不都合もないからです。

 そうですよね。それに東証とは別の取引所が認められたとしても、そういうマイナ
ーな取引所では注文が少なく適正な価格形成ができない恐れがあります。果たして私
設取引所の経営は採算が合うのかという疑問も生じます。

 でも、東証の取引には何の不都合もないのでしょうか。例えば、東証の取引が終わ
っている夜間に貴方が株投資の新しい情報を得たとします。まだ、他の人たちはその
情報には気が付いておらず、即座に売買できれば一儲けできるかもしれません。しか
し、東証で売買するには翌朝まで待たねばなりません。

 そうです。夜間に株の売買ができたらというニーズがあるのです。
 そして、そうしたニーズにこれまで証券取引所や証券会社は応えることができなか
った訳です。

 今回、私設取引システムを開始するというカブドットコム証券は、午後7時30分から
午後11時まで取引を行なうということです。

 これなら、取引時間が全く異なりますので、東証と競合することもなく、昼間に取
引をすることが難しいサラリーマンなどの株投資が活発化する可能性があります。

 ところで、これまでは何故そうしたシステムが認められなかったのでしょうか。そ
れは1998年までは「市場集中義務」というのが証券取引所の加盟証券会社に課され、
証券取引所以外での取引ができなかったのです。では、何故そうした市場集中義務が
課されていたかというと、株取引を集中させる方が、市場メカニズムが働き易く適正
な価格形成がなされると考えたからでした。

 日本で証券取引所といえば、東証の他に大証というのがあります。でも、それだけ
ではありません。後、名古屋、福岡、札幌にあります。

 しかし、これらの地方の取引所は、取引が東京に集中する傾向があるため、経営が
厳しいのが現状です。

 私自身、これらの地方の取引所が生き延びたいと思うのであれば、東証と違う時間
帯での取引を認めるなどの抜本策をとらない限りジリ貧は避けられないと言ったこと
がありますが、そうした地方の取引所が夜間取引を始める前に、証券会社が単独で始
めることになったということです。




<ゼロ金利解除前夜>

 ゼロ金利政策の解除も半ば決まったも同然ですね。
 それは政府関係者の発言でそう推測されるからです。与謝野大臣は以前から理解を
示していましたが、武部大臣まで「日銀を信頼して任せるべきだ」と述べたからで
す。これは、政府全体のスタンスと理解できます。ただ、谷垣大臣は相変わらず渋い
ことを言っています。

 谷垣大臣の発言にコメントする前に、経済指標をチェックしましょう。

 10日に、内閣府が5月の機械受注を発表しました。機械受注は、設備投資の先行指標
です。要するに、GDPの支出項目である設備投資の動向を事前に示唆するということで
す。従って、機械受注が好調であれば、GDPの伸びにも好影響を与えるだろうと言える
訳です。

 その機械受注ですが、実は、5月は、前月比2.1%の減少になりました。
 えーっ、じゃあ、景気はまた悪くなっているではないか、と早合点しないで下さ
い。実は、機械受注の計数は単月ごとのブレが大きく、3ヶ月分位の単位で推移を見る
ことが適当と言われています。

 案の定、4月の機械受注は、前月比10.8%増と好調だったので、5月は反動減になっ
ているだけなのです。受注額の水準をみると、5月も引き続き高水準である訳です。む
しろ、2.1%の減少というのは、予想よりも高い結果になっているとされます。

 そういうことで、今後も設備投資は力強い伸びが期待され、そういう意味からすれ
ば、ゼロ金利政策の解除を肯定する根拠になるものです。

 それに本日発表になった6月の企業物価指数は前年同月比3.3%の高い伸びになり、
これもゼロ金利政策の解除を肯定するものです。

 こうなると、当選確実ということでバラの花でもつけてやりたいところですが、谷
垣大臣は、7月11日時点でも「ゼロ金利というものが望ましいんではないか」と言って
います。

 金利引上げになって、国債の金利負担が増大することが嫌なのでしょうが、他方
で、インフレになってしまう可能性を考えれば、必ずしも責任ある発言とは思えない
ですね。

 いくらゼロ金利を解除しても、物価が上がらなければ金利の引き上げ幅も限られた
もので終わるだけのことです。逆にどんなに金利を上げたくなくても物価が上がれば
金利を引上げざるを得ないのです。

 ですから、何が何でもゼロ金利反対というほどのことでもないと思うのですが‥、
と考えていたら谷垣大臣の作戦が分りました。

 「長期国債買い入れ額 ゼロ金利解除でも維持 日銀方針」(日経、7月12日)とあ
ります。

 何のことか分りますか。日銀は基本的には、国債の買入には反対なのです。それは
国債を大量に買い入れるとインフレを惹起する恐れがあるからです。そもそも、財政
法では、日銀の国債引き受けは禁止されています。

 国債の引受と国債の買い入れ、何が違うかと言うと、国債を発行する段階で直接日
銀が引き受けるのが国債の日銀引き受けで、発行され民間部門などが保有している国
債を流通市場で買い入れるのが国債の買い入れということです。
 
 しかし、買入であれ、大量に日銀が保有するようになればインフレを惹起するとい
う意味では同じ効果があるので、日銀は嫌う訳です。

 そもそも日銀が何故存在するかと言えば、古今東西を問わず、政府がマネーの発行
権限を有すると財政規律が緩みインフレになりやすいという苦い経験があったからで
す。ですから、中央銀行が政府とは独立して存在し、政府紙幣の発行と同じ意味を持
つ日銀の国債引き受けは禁止されているのです。

 ただ、そうは言っても財政当局は国債を発行しないことには予算も組めないことに
なってしまうので止むを得ず発行している訳ですが、やはり発行額が多いと金利がど
うしても高くなってしまうので、そうしたことが起こらないように日銀に買い入れて
もらっている訳です。

 その日銀の国債買い入れ額ですが、量的緩和政策を採用した2001年春の段階では月
4000億円までだったのが、その後月1兆2千億円までに拡大されているのです。

 財政当局は、ゼロ金利政策が解除されると、金利が上昇することを嫌気するととも
に、この国債買い入れ額も減額されてしまうのではないかと恐れていたのです。そし
て、その交渉を少しでも有利に進めるため、「ゼロ金利解除には反対」と言ってきた
わけです。そして、今回そのゼロ金利解除を最終的に認めるものの、買い入れ額の減
額は断念させたのです。名を捨てて実をとったとでも言うことができるでしょうか。


 いずれにしても「名を捨てて実を取る」作戦は財政当局が昔から利用している作戦
です。






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編集後記
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 外に出るともう真夏の暑さですが、まだセミの鳴き声を聞きません。
 雨が沢山降ったことが影響しているのでしょうか。それともミサイルが落ちた影響
なのでしょうか。

 ジダンが頭突きをしたことについてテレビが騒いでいますが、確かに褒められたこ
とではありませんが、叩いたり蹴ったりしたのではないので、それほど‥とも思うの
ですが如何でしょう。

 それよりも二人の選手がどんな汚い言葉を発したかに注目されていますが、それを
詮索する方がよっぽど褒められたものではないような‥。

 最近のテレビは、面白ければ何でもいい‥、という感じが強すぎます。

 示談で済ませましょう。ちゃんちゃん。
 何だ、それが言いたかったのかって。


 では、次回まで






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 経済ニュースゼミ   (第216号)  2006年7月14日
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 こんにちは、seijiです。

 やー暑いですね。いっぺんに真夏になってしまいました。
 お昼に近所の公園を散歩しましたが、今年はセミの鳴き声がまだ殆ど聞かれませ
ん。どうしたのでしょうか。自然に異変が起きているのでしょうか。

 ところで、堀にそって歩いていると、これまで見かけなかったブルーギルを見かけ
ました。以前は大量にいたのですが、退治されたのか最近は見られなくなっていたの
で、少し驚きました。
 ブルーギルは、ペットとして飼うのはいいのでしょうが、自然の中に放されると在
来種に影響があるのでやっかいな存在です。

 さて、国際情勢ですが、北朝鮮のミサイルの方に注意が行っていましたが、外国で
は現実に戦争状態になっています。小泉首相が話し合いを勧めた矢先のことで皮肉な
ものです。

 中東の政情不安については、イギリスとアメリカに大きな責任がある訳ですから、
しっかりとまとめてもらわないと困るのですが‥。

 日銀のゼロ金利政策は、予定通り解除されました。

では、経済ニュースを始めましょう。
 
 
 <本日のメニュー>

1.経済ニュース解説(ゼロ金利政策の解除、原油価格の高騰)
2.編集後記



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経済ニュース解説(ゼロ金利政策の解除等)
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<ゼロ金利政策の解除等>
 本日、日銀の政策決定会合でゼロ金利政策の解除が決定されました。
 無担保コール翌日物の誘導金利が、これまでの0.1%以下から0.25%前後に引上げら
れたわけです。

 まあ、このことは再三このコーナーでも解説してきたのでそれ以上コメントするこ
とはなさそうです。

 問題は、公定歩合がどうなったかです。
 そうです。公定歩合は、0.1%から0.3ポイント引上げられ、0.4%になったというこ
とです。

 公定歩合がいくらになるかについては、直前になって、0.4%か0.5%だろうと報道
されていましたが、7月10日のこのコーナーでは、0.25%になる案、0.35%になる案、
0.5%になる案の3つをお示ししていました。結局、0.35と0.5の間をとって0.4%にな
ったということです。

 まあ、いずれにしても誘導金利にのみ関心が集まり、公定歩合はそれほど重要視さ
れないようになっています。それは何故だか分りますか。

 結局、市中銀行が資金不足に陥ったときに第一義的に資金調達先として頼るのがコ
ール市場であるからです。そして、そのコール市場での資金調達にかかる金利が無担
保コール翌日物の金利です。

 では、何故、市中銀行は日銀からの資金調達よりもコール市場での調達を優先させ
るかといえば、コール市場での調達金利の方が公定歩合よりも安いからです。

 そういう意味でも、公定歩合は、補完貸付制度に適用される金利という訳です。

 もっとも昔は、公定歩合の方がコールレートを下回っていました。

 コールレートを下回る金利だと、日銀に借入要望が殺到しそうなのですが、そこ
は、日銀が窓口指導ということで、金利以外の手段によって市中銀行をコントールし
ていたのです。

 昔は市場金利を下回る利率で市中銀行が日銀からお金を借りることができたわけで
すから「日銀さまさま」だった訳ですね。


<NY原油76ドル突破>
 NY原油が76ドルを突破したとあります。(日経、7月14日)
 もう少し詳しく言えば、WTIでの期近の8月ものが、76.4ドルまで上がって、今月7日
につけた過去最高値(75.78ドル)を更新したということです。

 ところで、金価格も再び上昇基調にあるようです。国内の小売価格では1グラム2546
円、ニューヨークの先物価格では、1トロイオンス649.4ドルとなり、底値の6月中旬と
比べ15%高くなっています。

 どうしてでしょう。
 そうですね。再び地政学的リスクというのが高まってきています。インドの列車爆
破テロにイスラエルのレバノン侵攻などが起こっています。

 そういうことからすれば、北朝鮮のミサイル発射は、まだ単なる脅かしの域を出て
いないとも言えるのでしょうか。

 いずれにしても、これだけ原油が高くなると世界経済に与える影響が懸念されま
す。そういう意味では株価にも影響があるかもしれません。そうなると、今回の日銀
のゼロ金利解除は適切な判断だと考えられるものの、結果としては、株価の下落から
日銀の判断は間違っていたと批判される恐れが全くないとは言えないかもしれませ
ん。

 よく、前回のゼロ金利政策解除は失敗だったと言われます。
 2000年8月の出来事です。政府の反対を押し切って、当時の速水総裁の下、ゼロ金利
政策が解除され、金利の誘導目標が今回と同じ0.25%に引上げられたのでした。しか
し、運悪くその後、ITバブルがはじけたことにより株価の下落が起こり、不況に戻っ
てしまったからです。

 あの当時、設備投資はかなりの勢いまで回復していました。私は、世間の評価と異
なり、あの当時の判断が誤っていたとは必ずしも言えないと思っているのですが、日
銀関係者にしてみれば、トラウマになってしまいました。そのため、今回も、当初は
言及していなかった株価への配慮というものが直前になって注目されるようになって
いました。

 原油高に戻りますが、国際情勢の行方と原油高騰が今後の世界経済のリスク要因と
言えると思いますが、そのためにもサミットではしっかりと世界のリーダーたちが議
論をすることが肝要です。

 原油価格が上がるということは、米国を始めとする先進国に対するマイナスの評価
と言えるかもしれません。

 ただ、原油価格が上がると、サミット開催国のロシア経済は益々潤うことになるの
ですよね。

 ロシアは国際情勢が多少不安定でも気にしないということになるのでしょうか。


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編集後記
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 凄い暑さですが、こうなると今までの天候不順の悪影響が一気になくなり、消費が
上向くのでしょうか。
 少なくとも今夜はビールの消費が伸びそうです。

 でも暑くなると水の事故が絶えません。
 皆さんも注意して下さい。

 今回の公定歩合については、皆さんの予想は当たっていましたか。
 
 では、次回まで






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 経済ニュースゼミ   (第217号)  2006年7月19日
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 こんにちは、seijiです。

 全国的に大雨が降っているようです。水害も出て大変のようです。
 経済の方も、ゼロ金利解除まではよかったのですが、また、株価が下げているよう
です。理由は中東情勢による地政学リスクだと思うのですが‥。

 自然界の方も少しおかしいようです。今年はセミが鳴き始めたのが遅かったようで
す。私がクマゼミの鳴き声を聞いたのも昨日が初めてでした。皆さんの地域では如何
でしょうか。

 ところで、私のブログにコメントを頂きました。殆どコメントがないので嬉しいで
す。ちょっと紹介しますね。


「いつもメルマガで勉強させてもらってます。

 seijiさんのコラムは大好きです。
 そこで、ひとつ気になったことがありまして、ご質問です。

 ゼロ金利が解除されましたが、コール 0→0.25% 公定歩合 0.1→0.4%ということ
は、銀行を一般の企業に置き換えて、日銀→メーカー、銀行→小売と考えてみると、
日銀金利の変更はその分だけ原価率が上がったみたいな解釈なのかな?と勝手に想像
してます。

 マスコミは貸出金利が結構上がるみたいなことを報道してますが・・・

 その勝手な解釈から考えると、その程度の原価率アップ(千分の1単位)で一般消費
者への貸し出し金利が上がる(百分の1単位で)というのはおかしいのでは?と感じて
います。

 この疑問はそもそも、解釈がおかしいのでしょうか?
 それとも、実際にはこの程度の日銀金利の変動では、銀行の貸出金利はほとんど影
響しないのでしょうか?」

 Damenoriさんという方からのコメントでした。

 ブログは、
 http://blog.livedoor.jp/columnistseiji/
 を見てください。


 では、経済ニュースを始めましょう。
 
 
 <本日のメニュー>

1.経済ニュース解説(経済財政白書、ゼロ金利解除の影響)
2.お薦めメルマガ
3.へーっと言われる貴方に!(中国の経済成長率)
4.編集後記



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経済ニュース解説(経済財政白書、ゼロ金利解除の影響)
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<経済財政白書>
 18日の閣議に06年度の年次経済財政報告書(経済財政白書)が提出されましたの
で、その内容をみてみましょう。

 今回の経済財政白書のポイントはなんといっても日本経済が「平時」に戻ったこと
を宣言していることです。正確には「復帰しつつある」ということですが、3月の量的
緩和政策の解除そして今回ゼロ金利が解除されたことから、実質的な平時復活宣言に
なっています。ただし、デフレ脱却はまだ宣言しておらず、与謝野大臣は、それは総
理の仕事だとしています。

 では、各項目ごとのポイントを抑えておきましょう。

(1)景気回復
・日本経済は2002年初めから景気回復が続き、拡張期間は4年を超えた。
・景気回復の原動力は、消費と投資で、消費、投資、外需がともに回復民需主導の姿
 になっている。

 御存知のとおり、小泉総理就任以来、公共投資は抑えているので公共部門の支出の
寄与度はマイナスになっています。その代わり、量的緩和政策とゼロ金利政策によっ
て円安を実現し、それにより輸出が伸びたことに注目する必要があります。


(2)デフレ脱却の判断
・消費者物価指数、GDPデフレーターだけでなく、GDPギャップ、単位労働コストの動
 向を見て判断する必要あり。

(3)企業行動
・全産業の総資産利益率(ROA)が一時期3%程度まで落ちていたが、05年末時点では
 4%台後半にまで回復している。
・金融機関の対GDP貸出残高比率は126%とオーバーバンキングの可能性を示唆する指
 標が多い。特に預貸率の低下が地方銀行で顕著であり、経営努力が必要。

 企業のROAでみる収益力は相当に回復しています。一方、銀行経営については、主力
銀行で不良債権の処理がほぼ完了したことから楽観ムードが拡がっていますが、地方
銀行ではまだ処理が終わっておらず今後一層の経営努力が必要だと指摘している点が
注目されます。

(4)家計
・パート、アルバイト、非正規雇用者は、2005年時点で1600万人と雇用者数の1/3とな
った。このことも労働分配率の低下に寄与している。
・若年層の雇用情勢は厳しい状況が続いている。
・所得格差を示すジニ係数が1980年代以降緩やかに上昇している。これは、高齢者世
 帯の増加という要因で説明できる。

 最近はなんといっても格差社会といわれるように、所得格差の議論が盛んですが、
政府は、所得格差が拡大しているとしてもそれは僅かであり、しかもその理由は、高
齢者世帯が増えているからだとしています。高齢者世帯が増えると何故所得格差が拡
大するのかといえば、高齢者は現役で働いている人がいる一方、多くの人たちは無職
で年金生活をしているため、中年層などと比べ所得格差が大きく、その世代の人口が
増えれば必然的に全体としても所得格差は拡大するからです。

 経済財政白書は、最近5年間、その副題が「改革なくして成長なし」でしたが、今回
は、「成長条件が復元し、新たな成長を目指す日本経済」という従来のような副題に
戻りました。小泉・竹中時代の終焉なのでしょうか。


<ゼロ金利解除の影響>
 ゼロ金利が解除になって、今後様々な金利が引上げられようとしていますが、簡単
にまとめておきます。

 以下は、標準的なケースであり、銀行によって異なることもあることに注意して下さい。

 普通預金:0.001% →0.1%へ
 100万円預けると、年に10円だった利息が1000円に

 1年もの定期預金:0.15% →0.25%
 100万円預けると、年に1500円だった利息が2500円に

 普通預金も定期預金も引き上げ幅は、0.1%ですから、政策金利(無担保コール翌日
物金利)の引き上げ幅の0.25%と比べると、40%の追随率になります。

 短期プライムレート:1.375% →1.625%程度へ(現在調整中)

 長期プライムレート:2.45% →2.65%(7月11日に引上げ実施済み)

 こうしてみると、貸出金利の引き上げに比べて預金金利の引き上げ幅が小さいこと
が分ります。

 では、気になる住宅ローンの金利はどうなるのでしょうか。
 住宅ローンの変動金利型金利は、短期プライムレートに1%を上乗せしているのが普
通です。従って、これも0.25%ほど引き上げになると見ておいた方がよさそうです。




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へーっと言われる貴方に!(中国の経済成長率)
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 中国が凄い経済成長率を示しています。なんとこの4−6月期の経済成長率は11.3%
だとか。これは名目ベースではありませんよ。物価上昇率を除いた実質ベースの数字
です。

 こんなに経済が急スピードで成長していることの要因は何でしょうか。
 米国への輸出が伸びているからでしょうか。確かにそれも大きな要因には違いない
ようですが、投資が急拡大しています。

 この場合投資というのは経済学の用語です。要するに民間の設備投資など、固定資
産投資が急拡大していることが大きな理由のようです。固定資産投資の伸び率は、1−
3月期には都市部で32.7%の伸びを示していたのが、4−6月は公表されなかったとか。
何故でしょうか。それは、伸び率があまりにも高すぎるからと言われています。推計
では30%の後半を超えるとされています。

 このように投資の占める割合が極めて大きいのが中国の特徴です。高度成長期の日
本も投資が投資を呼ぶと言われ、設備投資が経済の牽引力となっていましたが、現在
の中国はその比ではないようです。

 通常、GDPの支出項目としては、消費が最大です。よく全体の2/3を占めるとか、約6
割を占めるとか言われています。ところが、中国の場合には投資が最大の支出項目で
全体の45%程度あります。それに対し消費は最近では40%を切っているようです。

 これだけ景気が過熱すると、インフレが心配になりますが、今のところ顕在化して
はいないようです。それどころか、失業率が都市部で10%もあるといいますから、そ
こがまた驚きです。
 確かに失業率が10%も超えるほど高水準にあるのであれば、賃金の上昇圧力は限ら
れていると思います。
 その意味では、中国も本気で景気を引き締めようとは考えないと思われます。

 しかし、この都市部の10%にも上る失業がミスマッチによるものだとしたらどうな
るでしょうか。
 ミスマッチというのは、企業側が求める資格を持った労働者がいないことを意味し
ます。単純労働ならできても、企業が求める技能を有した労働者が少ないとすれば、
やはり賃金の上昇圧力がかかってきます。

 さらに、エネルギー価格の高騰も中国経済にとって大きな影響を与えますので、い
くら失業率が高くても、インフレが避けられない事体も予想されます。

 そして仮にインフレになってしまったら、中国としても金融を引き締めざるを得な
くなるのですが、それが果たして可能なのでしょうか。

 金融を引き締めるということは、現在の為替介入を放棄することを意味します。
 中国は現在、一方的な輸出超過にも関らず人民元がドルに対し年に1%程度しか上昇
していません。ドルの買い支えを行なっているからです。その結果が、日本を追い抜
いた世界一の外貨準備高です。

 一方、金融を引き締めるということは為替の介入ができないことを意味します。と
いうのは、ドルを買い続けると、市場に人民元を放出し続けることになり、ドル買い
イコール金融緩和になっているからです。

 要するに、実質的な固定相場の下では金融政策を実施することは不可能なのです。

 しかし、将来猛烈なインフレが襲うようなことになれば、中国は金融の引き締めを
行なわざるを得ないかもしれません。その時は一時的に為替介入をストップし、その
結果人民元が急上昇し、輸出に陰りが生じるかもしれません。

 そうなると、ある時期、インフレと為替高による輸出の減少というダブルパンチが
中国を襲い、世界経済にも混乱を与える可能性があります。

 経済に行き過ぎは禁物です。また、過熱したときに急ブレーキをかけるのも禁物で
す。腹八分が経済が長続きする秘訣です。

 今後は、米国の双子の赤字の問題と、中国の景気過熱の反動が注目されることにな
るでしょう。


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編集後記
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 ブログにコメントしてもらいましたが、みなさんもどしどしコメントしていただけ
れば嬉しいです。
 暫く大雨の恐れがあるようなので注意して下さい。

 では、次回まで







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 経済ニュースゼミ   (第218号)  2006年7月21日
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 こんにちは、seijiです。

 各地の大雨の被害は凄いことになっていますね。被害に遭った方にお見舞い申し上
げます。

 それにしてもよく降ります。

 ところで、靖国神社の合祀についての天皇陛下の発言メモが明らかになって、議論
が起きています。
 日経新聞は、合祀に昭和天皇が不快感を示していたとしていますが、昭和天皇が感
情を明らかにすることなど考えてもいなかったので、その点が先ず驚きですね。

 それに私たちと同じような感情があり、しかも合祀に反対だったというので非常に
身近に感じます。

 中国との関係は別として、やっぱり合祀するというのは、戦争に反対でやむを得ず
戦場に向かった人にとっては、居心地がいいとは思えないですし。

 まあ、それでも我々庶民は合祀したことなど気にもせずお花見をやっていました
が。


 
 では、経済ニュースを始めましょう。
 
 
 <本日のメニュー>

1.経済ニュース解説(コンビニの売上高)
2.へーっと言われる貴方に(米国と日本の金利引き上げ見通し)
3.編集後記



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経済ニュース解説(コンビニの売上高)
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 6月のコンビニ売上高が23ケ月ぶりに前年を上回りました。
 23ケ月ぶりということですから、約2年ぶりということです。前年同月比0.6%の増
加だそうです。コンビには景気がよくなっているのでしょうか。

 今週はコンビニ以外に、百貨店の売上も発表になっています。
 6月の百貨店売上高はどうだったかというと、前年同月比2.2%の減少です。5月に引
き続き天候不順で特に衣料品が4.1%の減少になるなど不調なようです。しかし、食料
品などは落ちていないので、やはり天候不順の影響が大きく、基調として消費が沈静
化しているとは思えません。
 
 そういう環境下でのコンビニの健闘なのですが、健闘の原因はなにかとみてみる
と、何とタバコ増税の駆け込みだということが分かりました。

 そういえば、7月からタバコが増税になっているのですね。愛煙家はよく分っている
のでしょうが、吸わない人にとっては、「そういえば」という程度です。
 では、その駆け込み需要の影響の大きさなのですが、6月のコンビニの客数はなんと
前年同月比2.7%減と低迷しているのですから、やはりタバコが相当貢献したことが分
かります。

 さらに細かく見ると、大手コンビニでタバコを扱っている店舗は約8割で、売上の約
15%もタバコが占めているといいます。

 少し驚きというところです。
 
 しかし、6月の売上がプラスに転じたとしても、7月はまたマイナスになることは確
実なようです。



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へーっと言われる貴方に!(米国と日本の金利引上げ見込み)
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 本日は、株価はまた下げましたが、昨日は日米とも大きく値上がりしました。何故
かといえば、バナンキ議長の議会証言が好感されたからだとしています。バナンキ議
長が「景気減速が物価上昇を抑制する」と発言した部分に注目し、利上げ休止観測が
強まったからだとしています。

 では、次の会話を聞いて下さい。

「バナンキ議長の発言をマーケットが好感したと聞いたけど‥」
「そうですね。マーケットでは、8月の利上げは休止されるかもしれないと感じている
のでしょうか」
「バナンキ議長は、利上げをしないと言ったのか?」
「ちょっと調べてみたら、こんなことを言っているそうです。いいですか、読みます
よ。今後必要となるかもしれない追加的な引き締めの程度とタイミングは、物価と経
済成長の見通しの変化に左右されるだろう。以上ですけど」


「それでは、今まで言っていたことと全然変わっていないような気が‥」
「そういわれればそうかもしれませんね」
「なのに利上げ休止観測なのか?」
「微妙な言い回しとかがあるのでしょうか。それに、これまでは、物価の上昇率は許
容範囲を超えているなどと発言していましたが、今回はそういう言い方はしていない
ようです」


「では、バナンキ議長は、そういう面では少し発言を控えているのか」
「でも、一応インフレを警戒するとも言っていますから、責任は果たしているという
ことでしょうか」
「ただ、いずれにしても、今後の経済指標次第では、バナンキ議長がどう思うとも利
上げが必要になるだろうから、あまり発言内容に神経質になってもしようがないよう
な気もするよな」
「そうですね。フェドウォッチングも大事ですが、マーケット自身が経済の見通しを
どのように予想するかも大切ですよね」


「ところで日本はどうなんだ」
「日本の利上げについては、日銀総裁は、連続的な利上げはないので、皆さんの生活
に影響はないと言っていますよ」
「それはどう受け止めていいのかな」
「といいますと?」
「だから、今後人手不足感が強まり、実際に物価がもっと上がる兆候が出てきたらど
うするのかな」
「そうですよね。ティッシュペーパーが値上がりをし、ガソリンも上がっていますよ
ね」
「ティシュペーパーとかトイレットペーパーというと、昔を思い出すよな」
「もう30年以上も前の話でしょ」


「それはそうと、本当に物価が上がっても連続的な利上げはしないのかな」
「いや、物価が上がれば金利を上げますよ」
「どうして?約束したのだろう」
「だって、インフレを起こさないようにするのが日銀の役目ですから」
「じゃあ、総裁の連続して利上げはしないのでみんなの生活に影響ないというのは何
なの?」
「リップサービスなのでしょうか」
「で、そのリップサービスで株価でも上がったの?」
「マーケットが注目しているというふうでもなさそうですね」


以上



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編集後記
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 全国的に大雨が降っていますね。一時は梅雨も明けたのかと勝手に思っていたので
すが、まだなのですね。ながーい梅雨です。

 今後も水害には注意して下さい。

 では、また次回まで






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 経済ニュースゼミ   (第219号)  2006年7月24日
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 こんにちは、seijiです。

 前回、大雨の被害が凄いと書きましたが、今週もまだ水害は続いています。
 それにしてもよく降ります。

 何でも経済や商売の話に結びつけるのは好きではないのですが、これだけ梅雨が長
引くと、消費の方にも影響が出ていると予想されます。衣料品の売れ行きは悪いはず
で、また、海の家などレジャー関係も振るわないのではないでしょうか。

 ところで、王子製紙の敵対的買収ですが、日本もついにそういう段階に来たかとい
う感じです。

 ついこの間までは、敵対的買収もあったものの、それは外国人やホリエモン、村上
ファンドのような一部の「成り上り者」の特殊なケースと考えられていました。
 ところが、今回は製紙業界のナンバーワンが、売上規模で1/10の企業を買収しよう
というのですから。

 正真正銘の大企業が買収に乗り出したのです。
 やはり驚きを禁じえませんね。


 ブログの方では、靖国人者参拝について「心の問題だから」と答える小泉首相につ
いてコメントしてみました。
  ↓↓↓
 http://blog.livedoor.jp/columnistseiji/

 
 では、経済ニュースを始めましょう。
 
 
 <本日のメニュー>

1.経済ニュース解説(王子製紙の敵対的買収)
2.編集後記



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経済ニュース解説(王子製紙の敵対的買収)
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 王子が敵対的TOBへ、という文字が日経新聞に躍っています。
 ついに、こういう時代になったかというのが実感です。

 敵対的買収は、株価を吊り上げて売り抜くことを目指すものかと思っていたら、本
当に大が小を呑み込むようなことが起きようとしています。

 小の方が、呑み込まれるのも止むを得ないと思っているのなら少しは理解できま
す。しかし、小の方は今回抵抗しているのです。

 では、抵抗している北越製紙側の会見内容からみてみましょう。

 「カネと力を振り回して同業者を押しつぶすやり方は、許されるのだろうかと強く
感じた」と北越の社長は述べています。

 王子製紙といえば、日本人なら知らない人はいないくらい有名な企業です。その大
企業がカネと力を振り回しているというのです。

 王子製紙の狙いは何なのかを探ってみたいと思いますが、まずは事実関係を押さえ
ておきましょう。

 北越製紙は、1907年操業の中堅製紙会社です。本社は東京で、パンフレットなどに
使われる印刷用紙を生産しているようです。利益率は業界最高水準だが、大手の攻勢
が厳しいともあります。売上は1,500億円程度で、従業員は約2,800人。
 一方、王子製紙の売上高は、約1兆2,100億円ということです。

 王子は何故北越製紙に敵対的買収をしかけているのでしょうか。
 村上ファンドなどとは発想が違います。王子は北越を呑み込み、自らが大きくなろ
うとしているのです。

 では、何故大きくなろうとしているのか。
 大きくなるとより収益力が高まるからだと考えているのです。市場における占有率
を高め、価格決定の影響力を強めようとしているのです。北越の塗工紙(高級印刷
紙)のシェアは11%であり、王子が北越を吸収すれば、そのシェアは38%になるとい
います。王子はマーケットのシェアを拡大し、自らの地位を安定化させようとしてい
るのです。

 製紙業界という寡占状況のなかで、無駄に競争すればお互いが疲弊するだけだと考
えているのでしょう。それに、世界を見回すと、鉄鋼業界の最大手のミタルの買収劇
なども無視できません。上品に構えていると、自らの地位も安泰とはいえないと感じ
たからかもしれません。そこで先手を打ったということではないでしょうか。

 王子が北越に最初に経営統合を打診したのは、今年の3月とされています。

 実は、北越はその時点で増産の動きがあると噂されていたのです。北越が増産すれ
ば、供給量が増加するわけですから、紙の価格は下がることが予想されます。そうす
ると業界全体として利益が減ってしまいます。
 
 そこで、業界首位の王子が北越に対し増産の自粛を打診したらしいのです。
 ところが、5月18日に北越は増産を断行します。そして、それに対し7月3日、王子も
北越の株式100%取得を柱とする統合を提案します。

しかし、北越は再び反発します。7月21日、北越が三菱商事の傘下に入ると発表した
のです。
そして、それが今回のTOB実施発表につながるのです。

TOBは、8月中旬に始まり期間は約1ヶ月だということです。北越製紙株の買い付けは
1株860円です。21日現在の株価が635円ですから、王子の気合が感じられます。王子
は、50.1%を少なくとも取得する計画で、その場合の買取額は約700億円に上ると見ら
れています。

 再び北越製紙社長の言葉を振り返りましょう。「カネと力を振り回して同業者を押
しつぶすやり方は、許されるのだろうかと強く感じた」とありますが、王子を擁護す
る訳ではありませんが、「カネと力を振り回して」というのは全くその通りかもしれ
ませんが、「同業者を押しつぶす」というのは正確ではないでしょう。王子は押しつ
ぶそうとしているのではなく呑み込もうとしているのです。
 押しつぶされるのは、会社ではなく、会社の経営陣だということです。

 世界的に、特に素材産業を中心に経営統合の動きが強まりつつありますが、株主の
立場に立てば、それが企業価値を高める可能性があることは認めますが、果たして消
費者側の利益につながるかといえば、その反対のような気がします。

 独占禁止法というのが日本にもあるのですが、今こそ、独占企業について考え直す
時期なのではないのでしょうか。



 
以上



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編集後記
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 全国的に大雨が続きます。
 今後も水害には注意して下さい。

 中東の方は、また戦争状態で大変なことです。しかし、日本のマスコミ、特にテレ
ビは余り取り上げません。
 マーケットも、緊張関係を鎮めようなどとは少しも考えず、ただ、その行方を予想
し鞘を抜くことだけを考えているようです。

 なんかさびしい気がします。


 夏は夏らしくなって欲しいとも思います。


 では、次回まで






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 経済ニュースゼミ   (第220号)  2006年7月26日
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 こんにちは、seijiです。

本日、やっと梅雨明けしました。と同時にセミの声も少し聞こえてくるようになりま
したが、どうもクマゼミはあまり鳴いていないようです。どうしたのでしょう。

 ところで、今回の長雨でやっぱり衣料品の売上が落ち込んでいるようです。そし
て、レタスなどの野菜は値上がりしています。大変なことです。

 では、経済ニュースを始めましょう。
 
 
<本日のメニュー>

1.経済ニュース解説(WTO交渉凍結)
2.編集後記



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経済ニュース解説(WTO交渉凍結)
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 WTOの閣僚会合が開催されていましたが、結局妥協にいたることができず、多角的通
商交渉(ドーハ・ラウンド)の貿易自由化交渉は決裂してしまいました。7月26日の日
経社説は「自由貿易」は死んだのか、とまで言っています。

 その日経の社説は、「補助金削減に消極的な米国の姿勢に批判が集まった。だが、
誰が最も悪いかという犯人探しをしても仕方がない」と米国を責めようとはしていま
せん。

 しかし、米国の世界に占める規模と米国政府の巨額の農業補助金を考えるとき、交
渉決裂の最大の責任が米国にあることは明らかなはずです。京都議定書もそうでした
が、今の米国の姿勢をみていると、他人の言うことを聞こうという姿勢は感じられま
せん。

 ブッシュ大統領は、ある意味では庶民感覚のある人で、憎めない面も感じられま
す。しかし、自分が取りまとめ役になるとか、模範を示すとか、或いは問題解決の仲
介を買って出るようなことは想像できません。ただ、米国の利益の代弁者として行動
しているというだけに見えてしまいます。

 そういうことが誰の目からみても分りすぎているので、サミットが開催されてもそ
こで重大な合意がなされるなどとは期待もされず、実際成果もないのです。

 ところで、米通商代表部のシュワブ代表は、「米国には譲歩の用意があったが、多
くの途上国や先進国が野心的な貢献を見せなかった」と多国に責任があるようなこと
を言っています。よく言いますねという感じです。まあ、最近のアメリカらしいとい
えば、実にアメリカらしいのですが‥。

 では、何故米国は、譲歩の姿勢を示さないか、具体的にいえば農家への補助金削減
を受け入れないかといえば、11月には中間選挙が予定されているからです。目前に迫
った選挙を前に農家を犠牲にすることは、選挙対策上有利ではないと考えているから
です。

 しかし、誰に責任があるかは別にして、合意しなくても支障はないのでしょうか。
そうです。失うものの方が大きければ、妥協するであろうし、失うものの方が小さけ
れば妥協しないだろうということができると思います。

 そのように少し冷静に考えてみると、日本にとってそんなに大きな損失があるとも
思えませんね。というのも日本は貿易黒字国ですから。日経の社説が「自由貿易は死
んだのか」と訴えていますが、イマイチ説得力がないのは、我々日本人の多くが、交
渉が決裂しても、それによって大きな痛手があるとは感じていないのです。

 失うものが大きいのは、貿易赤字の拡大を食い止められないアメリカである筈で
す。しかし、そのアメリカが妥協を拒んでいるのです。ということは、アメリカは貿
易収支の改善には実はそれほど熱心ではないことが窺えます。それよりも農家の保護
の方がはるかに重要なのです。

 そういうふうに考えると、集中豪雨的な中国からの輸出に対していろいろな法案は
提出することはあっても中国に強い態度にでることのできない米政府の姿勢や、牛肉
輸入再開問題では、無理やり再開を迫る米政府の姿勢がよく理解できるのです。

 日経の社説は、「食料の安定供給が重要であるのは当然である。だが先進国が農業
保護という旧来の問題に固執するあまり、サービスや知的財産権、途上国の貿易力の
強化、反ダンピングのルール策定など重要な分野の交渉が全く進展しないまま止まっ
てしまった。その損失はあまりにも大きい。」としています。

 しかし、農業を「食料の安定供給」という観点だけで捉えるのは近視眼的でしょ
う。確かに、自由貿易が制限されれば失うものは大きいのですが、例えば、コメの関
税が撤廃され、日本の水田の多くが失われるようになることをどれだけの日本人が望
むのであろうか。

 「自由貿易」という言葉には、リカードの比較優位の原理以来、誰も否定できない
ニュアンスが含まれているように思われます。そしてその対極にあるのが「保護主
義」です。世界のリーダーたちは、事あるごとに「保護主義の台頭を防がなければい
けない」と訴えます。

 しかし、現実の世界では、アメリカは莫大な農業補助金を撤廃しようとせず、ヨー
ロッパや日本も高い農業関税を維持しています。

 アメリカの莫大な農業補助金を弁護しようとする気持ちはありませんし、コメは一
粒たりとも輸入すべきではないとも思いませんが、日本の水田がなくならないように
するくらいの配慮はやはり必要だという気もします。

 世界中の政府の産業補助金が約3千億ドル(約35兆円)、日本のコメの関税が778%
です。皆さん、この数字をどう思いますか。



 以上



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編集後記
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 やっと梅雨明け宣言が出されたので、お昼に散歩したのですが、そしたらまた雨が
降ってきましたが、暫くすると止みました。

 敵対的買収の話ですが、野村証券が王子製紙側のアドバイザーになるとか新聞に出
ていましたが、今後は経済界も仁義なき戦いになるのでしょうか。焼肉定食ではな
く、弱肉強食ですね。



 では、次回まで





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 経済ニュースゼミ   (第221号)  2006年7月28日
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 こんにちは、seijiです。


中東情勢を巡って、イスラエルに非難が集まっていますが、米国はイスラエルの味方
なので、世界が一致団結することができません。

 中東のことを考えてみたら、北朝鮮は今のところ口だけなので穏健に思えてしまい
ます。

 敵が打ち込もうとしたらどうするかなどと、日本では議論になりました。
 確かに敵がミサイルの発射ボタンを押すのが分っているのに、何もしないで座して
死を待つのかと言われると、先に攻撃するのも許されてしかるべきだと思いがちで
す。しかし、その後果てしない戦いが続くことになったらどうするというのでしょ
う。

 その意味で、我が国の敵基地攻撃論は、とても底が浅い議論のような気がします。
こちらが敵基地を先にせよ後にせよ攻撃することは、戦争が起こり、暫くは戦争が続
くことを意味するはずです。いくらピンポイントでミサイル基地だけを狙ったところ
で。

 ところが、我が国の敵基地攻撃論は、先に敵を叩けば、それで解決するかのような
錯覚を与えています。

 長い戦争を覚悟するのであれば、敵基地攻撃論も意味を持つかもしれませんが、戦
争を放棄すると言いながら、敵基地を攻撃するというのは、仮令それが正当な自衛手
段として認められようと、理屈が合わないような気がします。

 やはり、日本は折角戦争を放棄すると誓ったわけですから、武力行使以外の手段で
平和を実現する方策を探るべきです。そうした役割を果たせるのは日本だけですが、
日本は残念ながらまだ、その役割を果たしていません。
 
 では、経済ニュースを始めましょう。
 
 
 <本日のメニュー>

1.経済ニュース解説(王子製紙の敵対的買収)
2.編集後記




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経済ニュース解説(王子製紙の敵対的買収)
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 王子製紙の敵対的買収の動きが少しとまっているようですが、今後の見通しと製紙
業界の現状を振り返ってみましょう。

 先ず、関係者の動向ですが、北越製紙社長は、24日夜から沈黙を守って籠城状態に
入っています。

 何故でしょうか。北越が王子側の買収に抵抗しているのはその通りなのですが、北
越が助けを求めた三菱商事と王子製紙側において、「今後どうするかを決めるのは北
越」だとの認識が出来てしまったためのようです。北越としては、もう少し三菱商事
が強く出てくれると思っていたのでしょうか。それとも、王子が、三菱商事の出現で
態度を改めると思ったのでしょうか。いずれにしても、北越にはこれ以上の有効なカ
ードがないのでしょう。

 さて、三菱商事はどのようなスタンスなのでしょうか。三菱商事は、北越の増資に
応じ、払込期日の8月7日がくれば、「粛々と払いこむ」としており、取敢えず、北越
―三菱商事の連携は保たれた格好になっていますが、三菱商事が最後まで北越側につ
くかどうかは疑問です。それは、三菱商事にとって、王子が海外事業のパートナーで
もあるからです。

 王子製紙は今後どのような動きに出るでしょうか。王子製紙のTOBの条件は北越の増
資撤回が条件になっています。その意味では増資払込日の8月7日が重要な意味を持つ
ことになります。そして、王子が北越の増資に異議を唱えず、三菱商事が払込みを完
了させれば、王子のTOBは行なわれず、事態は終結します。しかし、王子が黙っている
とも思われません。しかし、裁判所への差し止め請求は見送る方針ともされていま
す。それは、差し止めが認められる可能性が少ないのと、「統合後」のことを考え、
あまり事態をこじらせなくないからだと思われます。

 8月7日までまだ日数があるために、王子製紙は、その間に北越の社長を軟化させる
作戦に出るのでないでしょうか。

 そのためには、何をするか。
 恐らく、北越には自由にやるだけのことをやらせつつも、経営統合以外に選択肢が
ないことを気が付かせ、その上で、北越の社長の顔を立て、経営統合が北越にとって
も有益なことだと思い込ませる作戦に出るのではないでしょうか。

 では、経営統合が北越にとっても有益だというのはどういう理屈でしょうか。それ
は、経営統合なしでは、これからの厳しい競争を生き延びることが難しいということ
です。

 北越は、26日に4−6月の業績を発表していますが、経常利益は前年同期比4割減にな
っています。王子製紙や日本製紙グループも同様に減益になっているようです、原燃
料高と紙パルプ市況悪化のダブルパンチを被っているようなのです。なかでも原油の
高騰が効いているようです。製紙業は紙生産過程で重油を大量に使用するからです。

 また、国内では紙の需要が伸び悩むなかで、この10年間で輸入紙が3割も伸びている
のです。国内消費量に対する比率は7%を超えています。そもそも国内でも供給過剰気
味な業界なのですが、仮にお互いが減産をし、紙の市況を保とうとしても、海外から
の輸入があるので、減産しても効果がないのです。

 ということになると、各社が経営統合して、非効率な工場の廃止などを通じ一層の
効率化を行なうことが必要不可欠だということは一般論としてよく理解できます。ま
た、そうした努力なくしては、日本の製紙業界は、世界との競争に負けてしまうと、
一般論として言えるかもしれません。

 王子側の作戦としては、お互いが生き延びるために経営統合をしよう、決して、北
越の従業員に悪い思いはさせない、ということを言い聞かせることだと思います。


 ただ、以上のことは、何も私が敵対的買収を支持するということではありません。
飽くまでも今後の動向について少し想像をめぐらしただけのことです。

 
 いずれにしても、会社の所有者は株主です。皆さんが、北越の株主だったとして、
王子が市場価格より相当高いと思われるTOB価格を提示したら、それに応じますか?
また、皆さんが、王子製紙の株主だったら、今回の王子の敵対的買収の動きを支持し
ますか?



以上



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編集後記
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 ついこの間、我が国は、米国と肩を組んで北朝鮮制裁決議を押し通そうとしました
が、今度はイスラエルが非難される番です。アメリカはイスラエルの肩を持っていま
すが、客観的証拠からすれば、日本がアメリカと歩調を合わせるのは困難です。

 イギリスでさえ今回はアメリカを支持していないようですが‥。
 ところで、北朝鮮は、いくら国連で非難されてもサッカーの試合には出られるので
すね。でも、停止処分になってしまいました。


 では、次回まで






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 経済ニュースゼミ   (第222号)  2006年7月31日
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 こんにちは、seijiです。

 7月も31日になりました。ということは明日からもう8月ですが、雨が長く降って損
した気分ですね。特に、海の家とか直接天候と関係がある人はそうではないのでしょ
うか。

 私の近くでもやっとセミが騒々しく鳴き出しましたが、でも例年よりおとなしいで
すね。街の真ん中でもクマゼミが何匹もとまっている木を確認しましたが、あまり鳴
いていません。雌のセミが多いのでしょうか。

 博多のセミの写真をとりましたので、よければ見てください。
    ↓↓↓
 http://blog.livedoor.jp/columnistseiji/
 

 
 では、経済ニュースを始めましょう。
 
 
 <本日のメニュー>

1.経済ニュース解説(サービス貿易の自由化)
2.編集後記






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経済ニュース解説(サービス貿易の自由化)
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 WTOの交渉は、農業問題が原因で中断してしまいましたが、サービス貿易が重要にな
っているという記事が日経に出ていました。「知識社会の通商摩擦」とあります(日
経、7月30日)

 そこで、サービス貿易について考えてみましょう。
 貿易という言葉から連想するのは、テレビや自動車、或いは農産物などの輸出や輸
入です。
 しかし、実際に貿易に対象になるのは、モノばかりではないようです。それに、そ
もそもGDP全体に占める割合もモノよりもサービスの方が多いとされています。

 GDP、即ち国内生産のうち、サービスの占める割合はどの程度だと思いますか。ピン
ときませんか。では、自分が使う1ヶ月の生活費のうち、モノ以外の購入はどの程度あり
ますか。

 少し考えてみましょう。モノ以外といえば、家賃、理髪代、医療費、銀行の手数料
などが思い浮かびますが‥、でもやっぱり、食料や衣料品の購入が殆どを占めるのか
と思ったら、GDP全体では、何と2/3は、サービスが占めるとか。凄い割合です。
 また、世界貿易に占める割合も20%がサービスの貿易だということです。

 経済と言えば、第一にモノを考えがちですが、このようにサービスの方が重要にな
っているとも言えるのですね。

 従って、WTOの交渉においても、サービス自由化について議論が行なわれているよう
です。

 ところで、サービスは、モード1からモード4まで分けられています。

 モード1とは、人の移動を伴わないサービスの売買です。
 具体的には、日本企業がアメリカの法律事務所に電話などで法律相談をした場合だ
とされています。これだと、確かに人は移動しませんが、サービスの提供は可能な訳
です。

 モード2は、消費者が海外に移動し、サービスを購入する場合です。例えば、日本人
が海外旅行に出かけ、ホテルに泊まったり、海外の航空会社を利用することが該当し
ます。

 モード3は、サービスの提供者が移動する場合です。例えば、米国の銀行が日本に支
店を設けて営業をするような行為です。

 では、モード4は、どういうものでしょう。モード3は企業が海外に移動する場合で
したが、モード4は労働者が国境を越えて移動する場合だということです。


 ということになると移民ということになりますが、移民がサービス貿易と関係があ
るとは予想も付きませんでした。

 よくよく考えたら、我々が働くのも、多くは労働というサービスを企業などに売り
つけているとも考えることができるので、そういう意味では労働者は全てサービス業
という見方もできる訳ですね。

 確かに、貿易の自由化を徹底的に推し進めるということは、労働者が国際的に自由
に行き来できるようになることを意味するかもしれません。それによって、自国では
職を得ることができない労働者も海外では職を得ることができるようになるでしょう
し、また、企業も海外の労働者を当てにすることができ、双方にとってメリットがあ
るかもしれません。

 要するに、貿易の自由化とは究極的には国境がなくなることを意味します。

 しかし、現実の世界では、それぞれの国は独自の文化を有し、言語や宗教などもさ
まざまです。もちろん、少し位違っていても、EUのように今や自由に行き来できると
ころも出現しています。しかし、アメリカとイランのケースのように国交が断絶して
いるところもあります。そこまでいかなくても、やはり、国境はあった方がいいと考
えるのが一般的でしょう。

 となると、いくら表向きは「保護主義の台頭は許されない。貿易の自由化を進める
べきだ」と口で叫んだとしても、本音では、難しい問題も多いということです。
 工業製品の貿易自由化は先進国側にとっては、都合のいいことですが、農業の自由
化ということになると、先進国側の農業はダメージを受けるところもでてきますし、
さらに、労働者の移動を自由化するとなると、それは、国家のあり方にまでも大きな
影響を与えてしまいます。

 そこら当たりにこのWTOの交渉の難しさの本質があるように思われます。国際間での
交渉も大切でしょうが、先ずそれぞれの国の中でコンセンサスを形成することが必要
ではないでしょうか。それなくしては、交渉は進みそうにはないように思えます。

 ちなみに、ITなどで人材輸出を進めようとモード4に熱心な国と、金融業の拠点を拡
大しようとモード3に熱心な国はどこだと思いますか。

 前者は、インドで、後者はアメリカです。




以上



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編集後記
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 あの審判が逃げ出してしまうほどの北朝鮮ですが、そこに負けるとショックです
ね。或いは、日本にまで負けると、選手たちが強制労働をさせられると聞いた日本人
選手が同情してしまったのでしょうか。


 では、次回まで






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 経済ニュースゼミ   (第223号)  2006年8月2日
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 こんにちは、seijiです。

 8月に入りましたが、各地では花火大会も盛んなことと思います。
 昨日私も花火を見ましたが、先日のモーニングショウの会話を思い出しました。
 「花火は、(普通丸く見えるけど)横からみると一本の線のように見えるのだよ
ね」と、小倉さんが言ったところ、皆黙っていたので、「突っ込んでくれよ」と小倉
さんが返していました。
 やっぱり、どの角度からみても同じように見えるのかと思っていました。
 
 しかし、昨日観た花火の中には、角度によっては見え方も違うと思われるのがあり
ました。へーっということで、再認識させられました。
 
 では、経済ニュースを始めましょう。
 
 
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1.経済ニュース解説(王子の敵対的買収)
2.編集後記




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経済ニュース解説(王子の敵対的買収)
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 7月28日配信のこのマガジンで、王子側は、北越に対し疲弊作戦をとるだろうと予測
しましたが、その後動きが出ました。

 王子は28日に北越に対し、北越が三菱商事を引受先とする第三者割り当て増資を撤
回するのであれば、TOBを凍結すると提案しました。しかし、結局増資は撤回されませ
んでした。

 そして8月1日、王子は、8月2日からTOBを実施すると発表したのです。当初の予定よ
り早まった訳です。北越側に全く妥協の余地がないこところから、王子も実力行使に
出た模様です。

 北越側の立場で考えれば、どうして自分たちの会社が、自分たちの意志とは関係な
く買い取られてしまうのかと、許せない気持ちでしょう。

 確かに、これまでの日本の常識からすれば許せない行為に見えます。しかし、その
一方で、株式会社というものを法律面から眺めると、北越側の論理こそ、法律の建前
とかけ離れていることにも気が付きます。

 北越の経営陣や労働組合は、「自分たちの会社」と思っていますし、周囲や社会も
そのような考え方をしています。しかし、法律的には会社は株主のものです。

 王子は、北越の株主に向かって、買収を行うという提案をしたのです。TOBとは、そ
ういうことです。勿論、北越の株主が、所有する株式を王子に売却するかどうかは、
各人の自由です。

 その意味においては、王子は何の法律違反も犯していません。侵害したものがある
とすれば、それは従来の考え方と常識なのです。

 一方、北越が、三菱商事を引受先とする第三者増資を行い、三菱商事を大株主にす
ることによってTOBを防ごうとする行為も、北越の既存株主の権利が侵害されていない
とすれば、正当なものです。

 そういうふうに考えると、今のところは、法律の想定範囲の行動に収まっていると
いうことです。

 事態がここまでくると、暫くは話し合いの余地はなく、後はなるようにしかならな
いという気がします。そうなると、やはり、相場よりも高いと思われる買取価格を提
示した王子側の提案に株主も乗る可能性が高いと思われます。

 北越という会社が心底好きな株主からすれば、現体制を維持する手伝いをしたいと
思うかもしれませんが、大多数の株主が王子に株式を譲渡してしまうと、結局TOBが成
立してしまいます。そうなることが予想されれば、最初から王子に株を譲渡してしま
うかも知れません。また、経営統合によって統合後の会社の価値が上がると思うので
あれば、焦って売ることもありませんが、それは経営統合が成功すると予想すること
が前提となります。もし、今回の経営統合によって、その後の会社経営が巧く行か
ず、株価は下がるのではないかと予想するのであれば、むしろ王子のTOBに乗って株式
を売却した方が得する結果になるものと思われます。

 従って、可能性としては、今後話し合いが行なわれるかどうかは別にして、王子が
北越を吸収する可能性が高いと思われます。

 ただ、問題は、王子が虎の子の北越の新潟工場を手にすることができても、王子の
非効率な工場などの整理統合を進めることが今後できるかどうか、また、北越の従業
員との間にわだかまりが残り、従業員のモラールの低下が起こらないかどうかがポイ
ントになると思います。

 さらに、今回王子がTOBに成功すれば、さらなるTOBを仕掛けることも十分予想され
ます。行き着くところは、独占禁止法に違反しない範囲で合併を繰り返すということ